称賛?皮肉?ダボス会議でババジャン副首相発言に「秘訣を教えて」
2012年01月28日付 Zaman 紙

スイスのダボス市で開催中の世界経済フォーラム年次総会において、「グローバル経済への展望」というセッションの壇上に立ったアリ・ババジャン副首相は、経済危機を切実に感じていない唯一の演者として、司会マーティン・ウォルフ氏の目にもとまったようだ。

フィナンシャル・タイムズ紙経済部門の首席解説者であるウォルフ氏は、ババジャン副首相に対し、「この場で特別なのはあなただけだ。我々に秘訣を教えてほしいものです」と話しかけたという。

同セッションでの他の演者のうち、英国ジョージ・オズボーン財務相は、英国がユーロ圏に属していないことをアピールしつつも、世界最高額の財政赤字を抱えていることを認めた。
また、国際通貨基金(IMF)のクリスティーヌ・ラガルド専務理事が、経済危機に立ち向かうため、このダボスでIMFに寄付を、とジョークを飛ばす一方で、世界銀行総裁のロバート・ゼーリック氏と香港特別行政区のドナルド・ツァン行政長官は、ババジャン副首相のコメントに同意を示した。

ババジャン副首相はセッションのスピーチで、ユーロ圏に対し、経済危機をうまくコントロールできていないと批判した。
ババジャン副首相は、「ギリシャの財政破綻は必ずや回避されねばなりません。破綻は破綻であり、予期されていたか、されていなないか、一時的なものなのか、ずっと続くのか、あるいはギリシャの自業自得なのか外国の影響を受けたものかは関係ありません。ユーロ圏の連帯を示し、加盟国には決して財政破綻をさせないということを約束すべきです。ギリシャの再建も監視すべきです。しかし財政破綻への扉は、一度開かれれば皆が道連れとなる、皆がその代償を払うことになるのです」と話した。

また同首相は、世界的経済危機から抜け出すキーワードが「信用」であることを強調した。「金融システムの基本は信用です。信用がなければ消費者は消費せず、企業も投資せず、銀行も融資しない。消費や投資・融資なしにどうやって経済を成長させ、雇用を創出するのでしょうか?」と問いかけた。

ババジャン副首相は、ギリシャは経済危機による公共支出が増加し、事業の海外移転が問題になるなかで、それらが有効に機能しえないと警告されていたこと、そして、今日それが明白となったことを述べ、「ユーロ圏は即座に対応したが、裏目に出てしまった。困難だったとしても金融政策を縮小しなければならなかったのです」と続けた。

ババジャン副首相は、ユーロ圏の財政赤字に対してとられる自動的な措置は、すでに譲歩できるものではなく、経済危機を脱する戦略については、まずはそれぞれの自国民へ説得をするよう求めた。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:25366 )