人気俳優アーディル・イマームにイスラーム侮辱罪で懲役の判決
2012年02月02日付 al-Quds al-Arabi 紙


■アーディル・イマームにイスラーム侮辱の罪で3ヶ月の懲役判決

2012年02月02日『クドゥス・アラビー』

【カイロ】

エジプトの裁判所は、「ザイーム[ボス]」のあだ名で知られる俳優、アーディル・イマームに、作品中でイスラームを侮辱し、ヒゲやジルバーブ[伝統的な長衣]を風刺したとして、懲役3ヶ月と1000エジプト・ポンドの罰金刑を言い渡した。2011年にアーディル・イマームを訴えたアスラーン・マンスール弁護士は、「ムルガーン・アフマド・ムルガーン」「ハサンとマルコス」「テロリスト」などの映画で彼が演じた役を、この訴訟の根拠としていた。

一方のアーディル・イマーム氏は、欠席裁判で量刑と罰金の判決が下されたこのイスラーム侮辱をめぐる訴訟について、まったく知らなかったと言い切ると同時に、創作と表現の自由の尊重を訴えた。

アーディル・イマーム氏は「この訴訟について知らなかったし、裁判所への召喚状も届かなかったので、弁護士がこの容疑に関して私を弁護しに行くことも無かった」と述べた。

また彼は、作家のワヒード・ハーミドや映画監督のナーディル・ガラールなど、多くのエジプト人アーティストと同じく、自分も俳優の仕事を続ける中でいくつも訴訟を起こされてきたので、この訴訟を軽視していたとも語った。

議会選挙で首位に立ったイスラーム主義者がエジプトの政権を掴んだことに伴い、創作の自由に関する懸念や恐れが最近のエジプト芸能界で取り沙汰されていることと今回の訴訟とのつながりについて、アーディル・イマーム氏は、創作の自由は尊重されるべきだと発言し、「芸術に制限を科さない、表現の自由」を求めた。

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( 翻訳者:石川貴子 )
( 記事ID:25446 )