エディルネ水害の危機―ブルガリアのダム決壊で河川水量増す
2012年02月07日付 Hurriyet 紙


ブルガリアで決壊したダムから溢れた水が流れ込み、トゥンジャ川とメリチ川の水位が急速な上昇を続けている。ブルガリアはカプタン・アンドレエヴォ国境門への道路が冠水したため、カプクレ国境門の車の通行を禁止している。

ブルガリアのハルマンル地方にあるイヴォノヴァダムが決壊した結果、午前中に水量が増加し始めたトゥンジャ川とメリチ川では、両河川に設置された測量計が水位の上昇を示している。国家水道総局(DSİ)第11地区管理局からの情報によると、トゥンジャ川の水量は2時間前に行なった最新の測量から今までで毎秒6.5立方メートル増え、212立方メートル/秒に、一方メリチ川の水量は毎秒125立方メートル増の1037立方メートル/秒になった。
午前中に氾濫したトゥンジャ川では、あふれでた水が周囲に広がり続けている。伝統的クルクプナル・オイルレスリングが行なわれるエル広場、アダーレト離宮、バルカン戦争記念碑も水没した。トゥンジャ川に架かるファーティフ橋、カーヌーニー橋、ヤルヌズギョズ橋は通行止めとなり、そのたもとでは警察チームが車両や徒歩での通行を禁止するため、警戒に当たっている。

メリチ川沿いにある工場やいくつかの農場は避難を続けている。トゥンジャ川沿いでは災害緊急事態指令局、国家医療救護隊、エディルネ保健局、エディルネ警察に属する係員が待機している。洪水によりメリチ川とトゥンジャ川流域の交通が遮断される可能性があるので、通行を確保するため、軍隊が出動しその準備を完了させた
トラキア税関通商局のカプタン・クルチ局長はブルガリアのカプクレからの交通が遮断されたので、ハンザベイリ国境門に迂回させると述べた。

水量が1300立方メートル/秒に達し、氾濫を引き起こしたメリチ川によって、メリチ橋、トゥンジャ橋とともにロザン通りが冠水した。町の中心地との交通が遮断されたカラアアチ地区へは、住民は軍用車で運ばれている。メリチ川は最近では2010年にも洪水により氾濫している。

メリチの氾濫警報

ブルガリアのハルマンル地方で擁壁に亀裂が生じたイヴァノヴァダムの水が溢れ出し始め、メリチ川のブルガリア側から氾濫した。氾濫警報はエディルネを超えてメリチ川とトゥンジャ川にも発せられた。これをうけ、エディルネのギョクハン・ソゼル知事は、川沿いにある家や事業所から避難するよう指示を出した。警察と軍警察のチームは川沿いの各事業所へ出向き、夜8時までにそこから去ること、高価な家財を持ち出すよう求めた。
さらに警察らは車の拡声器を使って、市民に川の氾濫の危険性を警告した。1万人が住むカラアアチ地区では、氾濫が怖いと話すカラアアチ地区アーフ・コルカン区長が、「私たちは恐れています。たぶん土手は決壊しないと思う。決壊してしまったらこの地区は水没してしまう」と語った。
エディルネ県災害緊急事態局とエディルネ捜索救護団体(EDAK)の班も救護ボートでいざという時に備えている。
メリチ川の水量は朝には600立方メートルであったが、14時におこなった測定では738立方メートルにのぼった。トゥンジャ川の水量は172立方メートルであるとの測定がなされた。

一部の学校は休校

一方でメリチ川のもう一方の側にあるカラアアチ地区のカラアアチ・ヤトゥル初等教育学校、ムスタファ・ネジャティ初等教育学校、スレイマン・デミレル・サイエンス高校は明日(7日)休校となった。氾濫の危険度によっては休校が長引く可能性もある。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:猪股玲香 )
( 記事ID:25461 )