ハーメネイー最高指導者「選挙への参加が多ければ多いほど敵に対する免疫力と安全は高くなる」(3)
2012年02月04日付 Jam-e Jam 紙


 革命最高指導者は世界情勢について説明するなかで、アメリカの経済・財政、ならびに政治状況が目に見えて弱体化していることについて指摘し、「アメリカは中東・パレスチナ、ならびにイラク問題で敗北を喫した。イラク人民政府と同国民は、アメリカの強い要求・努力にも拘わらず、同国がイラクに居残るのを許さなかったのである」と述べた。

 同師はさらに、「もちろん、アメリカ政府はいまだに、イラクの石油や治安に介入し続けているが、イラクの国民ならびに政府は将来、必ずそれに対して一致した考えを示すことになるだろう」と付け加えた。

 イスラーム革命最高指導者は、オバマ大統領が同国議会での最近の演説〔=一般教書演説〕のなかで、〔アメリカの〕各都市で4ヵ月間にわたってデモが繰り広げられていることについて言及しようとしなかったことも、米政府の弱体化を示すもう一つの現れだとの見方を示し、「アメリカ大統領は自らの弱みを隠すために、アメリカ国民による4ヵ月間にわたる抗議デモと、それに対する警察の激しい弾圧について、触れようともしなかった」と述べた。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下はまた、ヨーロッパ諸国も経済的、財政的、政治的な観点から日に日に弱体化しているとの認識を示し、フランスをはじめとする国々がアメリカに対して従属していることについて触れ、次のように強調した。「もしヨーロッパ諸国民がいつの日か、自らの問題の根源的原因はアメリカ及びシオニズムの世界的ネットワークに対する従属にあるということを理解するようなことになれば、その時には大いなる社会運動が動き出し、その光の中で新たな世界が現出するだろう」。

 革命最高指導者は、西洋諸国が国際的レベルで弱い立場に立たされていることについて、様々な側面から説明を行う中で、イラン・イスラーム共和国ならびに同国民に対する制裁も、こうした弱さの顕著な現れの一つなのだとして、次のように述べた。「彼らはイスラームへの忠誠を理由に、イラン国民を罰しようとしているのだ。しかし、制裁は2つの理由から、イスラーム体制と〔イラン〕国民にとって利益をもたらす、というのが本当のところなのだ」。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、30年間にわたる制裁がもたらした一つの結果として、イラン国民が国内にある才能・ポテンシャルに依拠するようになったことについて触れ、次のように指摘した。「もし彼らが、われわれに対して武器の禁輸を行わず、われわれのためにブーシェフル〔原子力〕発電所を建設し、科学の扉を閉めるようなことをしなかったならば、今日、われわれはこれほど驚異的な軍事的・科学的進歩を成し遂げるようなことはなかっただろう。〔ウランの〕濃縮において、このようなすばらしい状況を獲得するようなことにはならなかっただろうし、医学や航空宇宙工学の分野で、これほどの成功を収めることもなかっただろう」。

〔‥‥〕

 イスラーム革命最高指導者は演説の続きで、あらゆる選択肢を検討するというアメリカ当局が繰り返し述べている言葉について言及し、「こうした言葉の意味は、戦争への脅しである。しかし誰もが知っているように、こうした脅迫行為はアメリカに害を及ぼすものだ。戦争を起こせば、アメリカは〔イランの〕10倍の損害を被ることになるだろう」と語った。

 同師はアメリカ当局による威嚇的な言葉遣いについて、イスラーム共和国に対して米政府が論理的な対応ができないことを示すものだと指摘し、次のように述べた。「彼らは思考と論理の分野において弱点を抱えている。だからこそ、彼らは力にものを言わせ、戦争に訴えようとするような発言を行うのだ。こうした態度は、アメリカが武力以外に何の論理的能力も持ってはいないということを示している。彼らは自らの〔満たされぬ〕願望を克服するために、戦争以外の方法を何も知らないのだ」。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、威嚇と力にものを言わせる態度を取ることで、アメリカ政府は〔世界の〕諸国民、そして自国民からも信用を失っているとし、「自国民からの信頼が失墜した体制の存続は望みようもなく、崩壊以外の運命は残されていないだろう。ソビエト体制の崩壊もこうした事実を示しているのだ」と語った。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下はこのことについて、さらに「イスラーム共和国は戦争の脅し、石油制裁の脅しに対して、必要とあらば〔自ら〕行使可能な脅し〔の手段〕をもっている。このことをアメリカは知るべきだし、実際すでに知っている」と強調した。

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( 翻訳者:8409102 )
( 記事ID:25532 )