GCC諸国、IPO市場が3%縮小、サウジアラビアは最大シェア獲得
2012年02月15日付 al-Hayat 紙

■GCC諸国、昨年のIPO市場が3%縮小、サウジアラビアは最大シェア獲得

2012年2月15日『アル=ハヤート』

【ドバイ:本紙】

世界的な「PwC(プライスウォーターハウスクーパース)」社は、湾岸協力機構(GCC)諸国の新規株式公開(IPO)市場が、依然として低迷を経験していると指摘した。昨年[2011年]の第3四半期間のIPO規模は、2億1200万ドルを上回らなかった。また、同じく不調だった2010年の同期間と比べると、3%縮小した。サウジアラビアは、複数のGCC諸国の市場で首位を維持し、2011年の第4四半期間に、1億4800万ドルで、2件のIPOが行われた。これは、全体の70%に相当する。その他のIPOは、オマーンの「SMN Powerホールディング」社によるもので、6380万ドルと推計された。

IPOの件数は、2010年の第4四半期の水準を維持している。それにもかかわらず、IPOの平均規模は、昨年[2011年]の同時期に、3億4300万ドルから7100万ドルに減少した。「PwC」社のスティーブ・ディラック中東金融市場グループ長は、この低迷の原因を、国内金融市場の評価低下による投資家らの警戒と販売業者の躊躇によるものだとした。すなわち、世界経済の不安定、ユーロ圏の債務危機、地域的政治混乱の結果、湾岸諸国におけるIPO計画が停滞したためだ。また、湾岸諸国では、2011年、7億8900万ドルで9件のIPOが行われた。これに対し、前年[2010年]は、12件のIPOが行われ、合計20億3100万ドルだった。すなわち、IPO件数は25%減少、IPO額は61%減少した。アラブ首長国連邦(UAE)では、2011年初めは順調で、前期に合計2億6500万ドルで3件のIPOが行われた。それにもかかわらず、後期には、いかなるIPO活動も行われない状況で、各市場はほとんど動きを見せなかった。

サウジアラビアは、「タダーウル」証券取引所が、5件のIPOを執り行なった。これらは、湾岸諸国で行われたIPO総額の58%を占める。このことは、サウジアラビアのIPO市場が、最近、同地域で最も活発だという評価を裏付けている。しかし、取引は明らかに低迷した。IPO数は、2010年比で44%減、取引額は、同年比で55%減少した。オマーンによるIPOは、2011年の第4四半期に行われた。これは、サウジアラビア・UAE国外で唯一行われたものだ。

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( 翻訳者:井上剛 )
( 記事ID:25561 )