ネムルート・ダーをめぐり2県争奪、国会でも論争
2012年02月22日付 Radikal 紙


国会本会議において、アドゥヤマン県とマラトゥヤ県の国会議員の間で「ネムルート山はどちらの県に属しているか」という論争が起こっている。

国会本会議はメラル・アクシェネル国会副議長によって招集された。国会では、知的・芸術作品収集法案について発言をおこなったイスタンブル県選出のスッル・スュレッヤ・ オンデル議員が、マラトゥヤはネムルート山を求めていると述べ、次のように続けた。「マラトゥヤはネムルート山を求めていました。マラトゥヤは凝視して、 このネムルート山を諦めません。このマラトゥヤは立ち上がって言います。ネムルート山を我々に譲りなさい、と。いけません。あなたたちが先にこの考えを捨てなさい。文明的なものを吸収しなさい。そうしたらあなたたちにネムルート山をその砂と石と、漆喰とともにあげましょう。手に取ってそのすばらしさをご覧なさい。しかし今の考えのままでは難しいです。今のまま手にしたら、つまり家の土台に、もしくは石臼としてその彫像の素材を使うでしょう。」

■公正発展党のアイドゥン会派副代表「ネムルート山の地券はアドゥヤマンにある」

公正発展党のアフメト・アイドゥン会派副代表は「ネムルート山は世界で最も大きな屋外の博物館です。ネムルート山の地券はアドゥヤマンにある、と申し上げたいです」と述べ、論争に加わった。

今日は国際母語デーとして祝われると述べたアイドゥン議員は、「母語存続のために公正発展党が言葉だけでなく、行動でも示しました。大学でクルド語・クルド文学学科が開設されました。この言葉の存続は我々の願いです。この言葉は我々の言葉でもあります。同時に私の言葉でもありま す。この言葉の存続のために公正発展党は必要な事をし続けるでしょう」と述べた。

平和民主党のオンデル議員はアイドゥン議員の発言の後、一つ訂正したいと述べ、「国際母語デーは昨日です」と述べた。

メラル・アクシェネル国会副議長は、「ネムルート山はアドゥヤマンのものです。アドゥヤマンだけのものです」と述べた。アクシェネル副議長は議員らの 発言の要求を受けて「皆さんはマラトゥヤを擁護するのでしょう。あとで彼らは町に人を入れますまい」と述べた。

■共和人民党のアーババ議員「ネムルート山は世界共通の財産である」

共和人民党のマラトゥヤ県選出のヴェリ・アーババ議員においては、ネムルート山は人類共通の遺跡であり、共通の財産であると述べ、「この問題に対してはこのような見方が必要です」と述べた。アドゥヤマンは姉妹都市であると述べたアーババ議員は、「アドゥヤマンの人たちとの問題はありません。彼らは我々の兄弟で す。しかし一つだけ申し上げたいのです。ネムルート山への投資が、つまりマラトゥヤ・アドゥヤマン双方への投資がネムルート山を発展させるのだと信じています。アドゥヤマンとマラトゥヤ間にあるネムルート山の問題において、諍いが起きないことを望んでいます。ネムルート山は世界共通の財産なのですから」と述べた。

■共和人民党のフラト議員「ネムルート山はアドゥヤマンのものだ」

共和人民党のサリフ・フラト議員は、近頃ネムルート山はマラトゥヤに属すると考えられていると述べ、「そもそも我々はアドゥヤマンのものが搾取されることを 望んでいません。アタテュルクダムの水はシャンルウルファへ、ギョクスダムの水はマラシュ、アンテプへ(送っています)。もうネムルート山を諦めなさい。ネムルート山はアドゥヤマンに見合ったものであり、そうした歴史遺産なのです」と述べた。

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( 翻訳者:安井 悠 )
( 記事ID:25647 )