アラブ人女性の総資産、5000億ドルへ
2012年02月28日付 al-Hayat 紙

■アラブ人女性の総資産、5000億ドルへ

2012年2月28日『アル=ハヤート』

【ドバイ:ダラール・アブー・ガザーラ】

湾岸諸国の女性たちは、近年の労働市場で強い存在感を示してきた。労働者数は、21世紀初めの10年では150万人だったのに比べ、83%増の330万人に増加した。

「ボストンコンサルタントグループ」によると、アラブ地域の女性たちが保有する資産規模は、5,000億ドルに達する。一方『ミード』誌は、湾岸諸国の女性たちが保有する資産規模を3850億ドルと推計する。

「アル=マーサ・キャピタル」社は、昨日(27日)発表した報告書で、アラブ地域の女性の26%以上が労働市場に参入したと述べた。なお、女性は人口の41%を占めている。

これらの資産は、たいてい、証券、現金預金、銀行預金などの安全資産に投資されている。これによって、一部の金融機関が、この投資手段の活用に向けた新たなステップを踏むことが促され、複数の金融機関は、女性専用の銀行支店や女性向けのファンドを設立することによって、これらの資産やその活用に専念することになった。

サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)は、湾岸地域の女性労働力全体の約4分の3を抱えており、サウジアラビアは、湾岸地域の女性労働力全体の54%を占めている。続いて、UAEは、約70万人の女性労働者が、湾岸地域の女性労働力全体の22%を構成している。一方、クウェートは10%、オマーンは6%、カタールは5%、バハレーンは4%を占めている。

同報告書は、湾岸諸国のほとんどが、女性に与えられうる機会の領域拡大を目的とした措置や取り組みを計画していることを明らかにした。

昨年(2011年)9月、二大聖都の守護者アブドゥッラー・ビン・アブドゥルアズィーズ国王は、サウジアラビア人の女性に対し、諮問評議会と地方議会選挙への投票者・立候補者としての参政権を付与する決定を発表した。「アル=マーサ・キャピタル」は、この決定に対し「社会的な諸側面において、女性の役割強化へ向かう重要な一歩だ。また女性の能力が、任務を担い、基本的役割を果たし、責任を負うということの中で表わされる、との見解を示した。カタールとクウェートはそれぞれ「カタール女性労働者フォーラム」や「BPW連合会」といった民間団体を立ち上げた。これらの団体は、女性の労働者支援や、女性労働者による国内の経済発展活動に対する貢献への援助を目的としている。

社会学研究者のモナー・アル=ムナッジド氏は、社会への肯定的影響や国家形成の推進における女性の基軸的役割を強調した。

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( 翻訳者:井上剛 )
( 記事ID:25674 )