大統領府に寄せられる要望の中には結婚の相談も
2012年03月18日付 Zaman 紙

アブドゥッラー・ギュル大統領は、大統領に就任してから、世論との対話という点で歴代大統領と随分違った方法をとっている。ギュル大統領はソーシャルメディアを効果的に活用するリーダーの最たるものであり、人々からの要望に対してすべて回答がなされるよう、指示を出している。大統領のもとには、1ヶ月で平均1万1千通のメールと手紙が送られてくる。国民の様々な問題は公邸職員と担当部署が連絡を取り合うことで解決していくのだが、公邸に来る要望の中には面白いものもある。ディヤルバクルからギュル大統領に向けて書かれた要望は次のとおりである。「大統領、生まれて初めて恋をしました。彼女の家族に挨拶に行きましたが、彼女の父親が結婚を許してくれません。私は彼女と結婚したいのです。この世界ではいつも正直な人が苦しめられます。ここにきて、彼女との結婚を許してもらう説得をしていただけますか。」

ギュル大統領は、国民とのコミュニケーションにおいて2007年から現在まで大きな変革をもたらした。インターネットのサイトで「大統領に手紙を」という企画によって、人々は自分の考えと要望を政府と共有する可能性を手にした。1月に公邸に送られた質問のうち、最も気に入られた質問者は、ギュルと対面しながら問題を相談するチャンスをものにした。ソーシャルメディアを効果的に活用するギュル大統領だが、自ら書き込むツイッターのフォロワー数は、157万人に達した。さらに、ユーチューブ、フェイスブックと写真の共有サイト「フリッカー」でもギュル大統領のページを閲覧することは可能だ。国民は、大統領官邸とメール、手紙、ファックスと電話でつながっている。2期前までは世論との対話が限定的だった官邸職員は、ここ5年、忙しさに頭を上げる暇もない。

国民からのメッセージには、面白いものから性的なものまである。あるトラブゾンスポルのファンのギュル大統領への要望は簡単に実現できるようなものではない。「大統領、私はトラブゾンスポルのファンです。どうか優勝杯をわたしたちにください。そのカップは私たちのものなのです」。アンカラからは、子供にアザーンを読みながら名前を付けてほしいという人もいた。「叶うならば、私たちは双子を望んでいます。子供の名前は預言者の名前から付けたい。しかしアザーンを読みながら名前を付けてくれるような立派な人物が私たちの周りにはいません。あなたにお願いできますか。」

シヴァスからの要望もとても面白い。「大統領、まず、この無礼をどうか許してください。シヴァスを訪問した時、あなたにナズルとディヤルという名前のカンガルーの子供がプレゼントされたかと思います。あなたにお願いしたいことは、そのカンガルーの子供がいたら私に1匹の男のカンガルーを下さいませんか」。抜け毛問題が発生した市民のメッセージもある。「まず偉大なる神が健康と成功を与えて下さるよう祈ります。植毛の件で私を助けて下されば有難く思います」。

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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:25838 )