シリア反政府各派アンカラで会合、アサド後で「合意」
2012年03月29日付 Zaman 紙


トルコやアメリカ合衆国、EU、アラブ連盟諸国の大多数を形成している70ほどの国々の外務大臣は、日曜日イスタンブルでアサド後のシリアについて話し合う予定だ。

この会合に注目が集まる中、トルコ政府はシリア国民評議会が率いる反政府グループをサミット前に、唯一(シリアを代表する)組織体とする目的で各国を招集した。反体制各派は「新シリアの国民協定/プロジェクト」と名付けた基礎理念において合意に至った。全ての民族的・宗教的集団は政治的なシリアのもとに団結することを盛り込んだ声明においては、「憲法上の市民権」という概念が出現した。北イラクにおけるような憲法で規定された地域と国民の定義を欲しているシリアのクルド人たちは、今のところこれに合意はしていない。しかし分離しているクルド人たちとの話し合いは続いている。

シリアのほとんど全ての集団を保護する反体制各派は、一昨日イスタンブルに集まった。幅広い意味での立憲政治を求めることから、ダマスカスにいるアサド支持派や、いわゆる反体制各派さえも招かれた。ムスリム同胞団、キリスト教徒、クルド人、世俗派や多くの民族的・宗教的集団が加わり、初めてこれほどの大規模な会合が行われた。長時間の議論の後、共同声明が承認された。声明はアサド後のシリアのロードマップとなる。クルド人は初めて参加した会合で、「憲法で規定された地域と国民」が定義されることを要求した。これを強く訴えたシリアのクルド人たちは、決して譲歩することはなかった。他の全参加者は一斉にこれに反対した。反対者らは、「狙いはシリアを分割することではない;政治とと国土の一体性を守りながら皆が統合された国家を建設することだ。誰もが平等である憲法上の市民権のもとに団結しましょう」という意見を擁護した。クルド人代表者は合意文書が読み上げられた記者会見に移ると、「我々は会合から退席します」と言って会場から出て行った。この振る舞いは、一種の「パフォーマンス」とみなされた。クルド人との話し合いは続く見込みだ。

トルコ政府はこれほど大規模な会合と合意が行われたことに満足している。(この会合の)重要な成果のうちの1つはムスリム同胞団の姿勢だと考えられている。過激的な傾向があると言われるムスリム同胞団は、男女同権の容認、崇拝信仰の自由といった項目も承認した。合意にはトルコ政府の働きかけが功を奏した。また会合ではハリト・チェヴィキ外務副事務次官がトルコ共和国の代表となった。

合意によれば、今日の非合法政権が倒された後、設立される暫定政府は自由選挙を実施する。そして複数政党制が導入され、選挙結果に従い憲法制定議会が構成される。議会はこの合意に記された基本理念を含む新たな憲法を制定し、これは自由国民投票の枠組みにおいて国民に示される。

■これが合意内容の主要項目

シリアは民主的で、多民族の独立国家である。国家の主権は民主的プロセスに基づき国民によって決定される。

新シリアの理念は、民族や宗教の所属にかかわらず、国民を法の主権の枠組みにおいて平等とみなす憲法上の秩序に基づいている。

シリア国民は、内包する様々な文化、イスラム教、キリスト教、或いは他のあらゆる宗教に属することにより生じる信仰の多様性を誇りに思っている。これらの全ては、我々の文化や社会における不可分の要素である。

憲法はシリアのそれぞれの社会層の間における宗教や宗派に基づき;アラブ人、クルド人、アッシリア‐シリア人、トルクメン人や他の民族的要素の間で差別が行われないことを強調する。シリアの国土や国民の統一性という枠組みにおいて、これらの権利を認める。

国家は、女性の権利や自由を守る。市民権、政治権、社会権、文化権や経済権を保障し、全ての場において男性との平等を与える。

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( 翻訳者:安井 悠 )
( 記事ID:25934 )