シリア友好会議、イスタンブルで開催
2012年04月01日付 Zaman 紙

初会合が2月の終わりにチュニジアで開かれた「シリア友好」会議の第2回会合が今日イスタンブルで開かれている。70以上の国が参加するこの会合は、シリアへの民主主義の定着へ向けた重要な一歩となるだろう。会合ではシリア国民評議会が「シリア国民の唯一の正当な代表」として承認される事が期待されている。

シリアの民間人虐殺を停止させる方法について議論するため、70以上の国が今日イスタンブルに集まっている。初会合がチュニジアで行われた「シリア友好」会議の第2回会合には、トルコ、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツの他、アラブ連盟諸国や国際機関も参加している。目的は、暴力を少しでも早く止めさせ、シリアの平和的転換を実現する事である。外務省は会合を、「シリアへの民主主義の定着へ向けた重要な一歩」と定義している。「シリア友好」会議ではシリアに人道支援の手が届くよう決定出ることが期待されている。

しかしロシアと中国の支持を得ているバッシャール・アル=アサド政権がいつ、どのように倒れるのかが問題である。国連・アラブ連盟特使のコフィー・アナン 氏の取り組みの後、アサド大統領が国際監視団の入国を認めなければ、ロシアと中国に対する国際的な圧力もさらに強まるだろう。

外相級会合にはトルコの他、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツといった西側諸国を代表する国々とアラブ連盟諸国、国際機関が参加している。レジェプ・ タイイプ・エルドアン首相も参加者たちと話し合う。会合の目的は、国際社会のシリアの危機解決へ向けた努力を調整し、共通の態度を取ることに寄与する事で ある。議題は盛りだくさんだ。主な議題は以下の通り。

シリアでの暴力を少しでも早く止めさせること、政府軍の居住地からの撤退、困っているシリア国民への安定的な人道支援の保証、シリアでの真の政治的移行プ ロセスの開始。また、シリアにおける暴力から逃れて近隣諸国に避難しているシリア国民たちの一時的な保護といった問題で、関係する国連やアラブ連盟の決定に基づいて行われている国際的活動に目を通し、今後の方策が審議される。

アサド大統領に反対する反体制派が結成したシリア国民評議会はチュニジアのサミットで「シリア国民の代表の一つ」として認められた。イスタンブル(の会合)では、反体制派が「唯一の代表」として認められ、シリア現政権と公的に決別することに強い期待がある。トルコはこれに向けた準備がある。しかし、特に一部のアラブ諸国がこれに反対しているため、今日この方向で全体での決定が出ることは難しいと思われる。一部の国々が各自でこのような決定を取ることの方がより可能性が ある。反体制派たちは軍事介入や武器の供給、緩衝地帯といった要求を繰り返すだろう。しかし軍事的要素を含む決定が出ることはないだろう。カタールが主導 する一部のアラブ諸国はアサド大統領に対して厳しい最終通告を出す事を望んでいる。

トルコは当初から反体制派たちが一つの組織として組織化されるよう力を注いでいる。レジェプ・タイイプ・エルドアン首相も重要なサミットの前にシリア国民評議会のブルハン・ガリウーン代表を迎え入れた。多くの民族や宗派から成る400人以上の反体制派がペンディクでここ一週間のうちに会い、この方向で重要な前進をした。反体制派たちは「新たなシリアの国民協定/プロジェクト」と名付けた基本原理で合意した。全ての民族や宗派を政治的なシリアを中心に団結させる ことを視野に入れたこの宣言では、「憲法上の国民」の概念が前面に出た。北イラクの地方政府に似た憲法上の地域・民族の定義を要求したシリアのクルド 人たちは現在のところ合意していない。しかし分裂を経験したクルド人たちとの会談は続いている。「国民協定」と呼ばれるこの協定は今日の会合で強い支持を 得るだろう。協定を引用しつつ、新たなシリアがこの多文化構造の中にいる全ての人の権利を保障することの必要性が強調される。

■イラン核会議もイスタンブルで

アメリカのヒラリー・クリントン国務大臣はイランと5+1の国の間で再び始まる核交渉の開催地について明言した。昨日リヤドでのサウジアラビアのサウード・ア ル=ファイサル外相との会談の後、報道陣の前で話したクリントン外相は、会議は4月13~14日にイスタンブルで行われると述べた。5+1で知られる国連安全保障理事会の5つの常任理事国とドイツから成るこのグループは、イランと前回2011年に同じくイスタンブルで交渉を行ったが、合意には至らなかっ た。エルドアン首相もここ一週間のうちで訪問したテヘランで、イランが強硬に続ける核計画について話し合う交渉がおそらくイスタンブルで行われると述べていた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:南澤沙織 )
( 記事ID:25959 )