イラクで逮捕命令のハシミ・イラク副大統領、滞在中のイスタンブルで発言
2012年04月23日付 Zaman 紙

タルク・ハシミ・イラク副大統領は、トルコが自身の見解を強制的にイラクに押しつけるとは考えられず、トルコがイラクで何が起きていることか心配することは極めて自然なことである、と話した。ハシミ副大統領は、「なぜなら、イラクで起きていることは、肯定的であれ否定的であれトルコに影響を及ぼすからだ」と述べた。

タルク・ハシミ・イラク副大統領は、イスタンブルからヤヴス・スルタン・セリム・フェリーでヤロヴァを訪れ、テルマル郡にあるセラマリウム・ウェルネスパーク・ホテルへ向かった。ここで自分に用意された別館で少し休憩したハシミ・イラク副大統領は、ホテルを離れる前にホテルのゲストブックに(ホテルの)印象を書いた。ハシミ・イラク副大統領は記者の質問に対し、以下のように答えた。

「トルコは地域における敵国になり始めた」とのヌーリー・アル・マーリキー・イラク首相の発言に言及し、「敬愛する友レジェプ・タイイプ・エルドアン首相がイラクは健全な状態にないと語っている。イラク首相もこの発言に大きな視野をもって対応するべきだった。トルコが自身の見解を強制的にイラクに押し付けるとは考えられない。しかし、トルコがイラクで何が起きているか心配することは極めて自然なことである。なぜなら、イラクで起きていることは肯定的であれ否定的であれ、トルコに影響を及ぼすからだ。レジェプ・タイイプ・エルドアン首相のこの発言がイラクの内政干渉だと認識することは正しいアプローチではありません。イラクのある隣国が公然と我々にはイラクに対し影響力があると発言したことに対し、イラク政府は沈黙したままです。実際には、この発言を内政干渉として認識する必要がありました。トルコが隣国について心配することは内政干渉が意味するものにはなりません。

イラクで、今もっとも心配されるのは、現在の政治問題が宗派抗争へ発展することです。トルコ首相も私たち同様、このことを心配しています。イラクでひとつの勢力が権力を握り、他の勢力が除外されることを私は真剣に心配しています。イラク政府は全てのイラク国民を受け入れねばなりません。民族、宗教、言語、宗派に関わらず、全員の政府にならなければならないのです。イラク憲法に記載されているような文明化された政府でなければなりません。イラク憲法ではそのように書かれていますが、実際においては正反対のことがおこなわれています。憲法に反する実態があります」。

ハシミ・イラク副大統領は、イランのイラクへの影響力にも短く言及し、「イランのイラクへの影響力について、誰も異議を唱えません。イランはそのことを名誉なことであると考えています。イランは、アメリカをイラクから撤退させたのはイランの功績であるとし、イラクにおける影響力をさらに高めることに努めています」と語った。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:26160 )