医薬品業界に外国資本参入加速
2012年04月29日付 Hurriyet 紙

近年、トルコの医療品業界も他の業界と同様に、海外の資本家らの注目を集めている。

先週、医療品業界における老舗企業の一つであるムスタファ・ネヴザト社の株の95.6%が、アメリカのアムジェン・グループに買収されたことで、欧米における経済危機で成長の可能性が見込めない世界の医療品業界の大手企業が、トルコ市場に関心を示していることを改めて示すこととなった。エコノミスト誌によると、トルコで2006年から今まで、合計13社が外資に買収された。

■2003年からの買収

トルコで最初の医療品会社であるイブラヒム・エテム・ウラガイ医薬品工業は2003年、イタリアの医療品大手、メナリーニ・グループに株を売却した。外資がトルコ市場で注目を集めた最も重要な出来事は、2003年にファコ医薬品が、6300万ドルでアクタヴィス・グループに買収されたことだ。2006年にアクタヴィスは、ファコの残った11%の株も買収した。同年、バイオファーマ、ムニル・シャーヒン医薬品、タイメド、デヴァ・ホールディングが買収された。国内の医薬品業界の最大手の一つ、エジザージュバシュ医薬品は、2007年に株の75%を、チェコのゼンティバに売却した。

■アムジェンの大規模投資

この売却により、トルコで最も大きい医療品会社20社のうち、15社が外資に合併された。最近、再び医療品業界で大規模な買収が行われた。トルコ最古の医療品会社の一つであるムスタファ・ネヴザト医療品工業の株の95.6%を、世界最大の医療品会社の一つ、アメリカのアムジェンが7億ドルで買収し、これはトルコの医療品業界で最大の買収だった。アムジェンが、バイオテクノロジー応用医薬品の生産に関して、トルコで大規模な投資を準備していると言われている。

■市場でのシェア90%

世界規模で活動している医薬品会社の一部は、50年以上、または100年近くもの間、トルコで営業している。その他は近年の合併や買収で、または直接トルコの医療品業界に参入してきた。また、大手企業を見てみると、国内企業とみられる企業の多くが、海外のパートナー企業を持っていることがわかる。これも、医療品業界のグローバル化において、自然なことだと考えられている。

■ヨーロッパ第6位の市場

近年、右肩上がりの成長を示す世界の医薬品市場の規模は、8800億ドルと推定されている。トルコでは健康保険分野で行われている根本的改革の影響で、2004年に5億7000万ドルだった医薬品市場の規模は、現在では11億ドルに達している。
市場規模でヨーロッパ第6位、世界で第14位であるトルコには、医療品業界でおよそ300の企業が活動している。
およそ2万5000人を雇用する医療品業界の42の企業のうち14は、多国籍企業に属している。

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( 翻訳者:菱山湧人 )
( 記事ID:26241 )