高校で飛び級認める法案、準備中
2012年05月01日付 Milliyet 紙

準備中の法案によると、10年生修了時に全ての科目で及第し、かつ学年末に90点以上を取った11年生は、早期に卒業する権利を得られる。また、現在は20日である欠席日数が45日となった。進級すると、授業数は5コマから6コマに増える。授業時間は45分から40分へと短縮になる。

国民教育省(MEB)によって、法案として用意された中等教育機関法が、組合の会合で明らかにされた。法案がそのまま施行された場合には、中等教育委機関の賞罰、中等教育機関の進級と試験、中等教育機関、職業・技術教育、イマーム・ハティプ高校、科学高校、社会科学高校、アナドル高校、アナドル教員養成高校、芸術・スポーツ高校、中学校、そして中等教育機関における生徒達の課外教育と教育活動に関する法規が撤廃されることとなる。法案によって新たに実施される幾つかの規定は以下の通りである:

―授業時間は45分から40分へ短縮。休み時間は現行制度同様、5分。
―法案で「教育カリキュラム」を規定する第9条によると、教育はトルコ語で行われる。試験によって学生を選抜し、進学予備クラスのある学校において、数学や科学(物理、化学、生物)と言った授業を第一外国語で行える教師がおかれ、且つ少なくとも30人以上の学生が希望する場合、これらの授業は第一外国語で行われる。

■評価点数が変わる

―進級すると、点数の評価が変更される。現行制度における“0-24点”の“無効”と言う評価が廃止され、“25-44点”の“不可”と評価されていた点数の幅が“0-44.99点”になる。新しい成績評価制度は“85-100点―秀、70.00-84.99点―優、55.00-69.99点―良、45.00-54.99点―可、0-44.99点―不可”となる。
―筆記試験は、1週間の授業時間が1-2時間の教科においては2回、3時間以上の授業においては3回以下であってはならない。毎学期に行われる試験のうち1つは大部分が選択式のテストで行われること。
―教科の及第の条件が変わる。現行制度では、1学期の成績が無効、すなはち0-24点であった学生は、2学期の成績が良、すなはち55-69点であれば進級していた。しかし今回の法案によると、学生が学年末に一つの科目で及第となるためには、次のような点数を取る必要がある:
1学期と2学期の評点の算術平均が、少なくとも45点であること。1つの学期の評点が、少なくとも35点、別の学期の評点が、少なくとも45点であること。1学期の評点に関わらず、2学期の評点が最低でも70点であること。仕事で技術教育を受けた学生は学年末の技術試験の評点は最低45点であること。

■共通制度

―全教科において及第した学生、また、落第となった教科があっても学年末に成績評点が最低でも50点ある学生は、そのまま進級する。
―学年末に、十分な点数が取れずに落第した教科のある学生は、そのまま進級することが出来ない。
―落第した教科のある学生のうち、学年末の点数が、科学と社会科学高校において3.50、アナドル高校と外国語の予備クラスのある高校において3.00、普通高校、芸術・スポーツ高校、職業・技術教育高校において2.50ある学生は平均で進級できる。法案では、全ての高校において、学年末の成績評点が50点ある学生は、落第した教科があったとしても進級が出来るようになる。
―進級制度において授業数は5コマから6コマに増える。普通に進級できなかった学生のうち、落第した教科が最高で6つまでなら、進級できる。しかし、 6つ以上の教科を落としてしまった学生であれば、留年となる。これにより、学生は合計7教科以上で落第すると留年することになる。判定試験は授業時間内もしくは授業時間外、必要であれば土曜や日曜に行われうる。1つの科目の判定は、その授業の判定試験において及第点であること、判定試験後の、学年末に及第点が最低50点あれば満たしたこととなる。

■特別制度

―卒業できなかった12年生のうち留年の権利が与えられる者は、落第した教科の数に考慮されない授業をもう一度受けることが出来る。しかし、留年を望まない学生のうち、原級にとどまった者は1年、とどまらなかった者は2年間、さらに落第した教科の判定試験を受けることが出来る。試験後に落第となった学生は、教育年度の終わりに学校を除籍され、適切な教育プログラムを勧められることになる。
―10年生の最後にすべての教科で及第となり、学年末の得点が90点以上あり、同様の成績を11年生でも挙げた学生は、早期に卒業する権利が得られる。飛び級に関する手順は以下のとおりである:

申し込みは、10年生の授業期間から新学期が始まるまでに行われる。条件を満たした学生のうち、希望者は、e-okulシステム(保護者に対して連絡や情報提供を行うために国民教育省が運用しているウェブサービス)を通じて、12年生への仮登録がなされる。授業期間後、国民教育省によって告知された日付で、学校の授業外の時間に、12年生週間時間割と教育カリキュラムに基づいた一元的なシステムによって早期卒業試験が行われる。試験結果は、センター試験と補講後に、e-okulシステムへと転送、発表される。

■首席にはなれない

―早期卒業をする学生達は、12年生に関係する全教科で進級条件を満たした場合、早期卒業の権利を得る。11年生の最後に留年になった生徒は早期卒業資格が得られない、また、早期卒業試験を受けることが出来ない。早期卒業申請者は、その年に大学入試試験に申し込むことも可能である。早期卒業の権利を行使する学生は、学校の首席という評価は得られない。
―現行制度では、教育年度のうち計20日無断欠席をした学生は、成績がいかにせよ、落第となる。しかし法案では、教育年度に合計授業日数の4分の3以下の出席日数の学生は、成績がいかにせよ、落第となる。つまり、欠席日数が45日になったと言うことである。

■学校の目的にアタテュルクはない

―法案は学校の目的に関係する条項において「アタテュルクの革命、原理と憲法で言及されるアタテュルク民族主義に準ずる同胞として育成されること」という表現は含まれなかった。しかし、学生に求められる行動の中には、「アタテュルクの革命と原理に従い、それらを守ること」が望まれている。
―法案では、センター試験で生徒を選抜する様々な学校間ででの転校を認めている。これによると、アナドル高校で学ぶ学生は条件を満たした場合、アナドル・イマーム・ハティプ高校へ転校することが出来る。
―選択制授業が開講されるためには、少なくとも10名の学生によって選ばれることと言う条件が、法案においては8名の生徒に引き下げられた。このように “4+4+4制”において作られた選択制のコーランと預言者ムハンマド授業の開講のためには8名の学生の申し込みが必要である。
―入学試験を行わずに学生を受け入れる学校では、クラスの定員が30名を超えないことが原則となる。
―学生の心身を暴力から守るために、学校では通信機器、防犯カメラ、警報システムが採用される。

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( 翻訳者:田中けやき )
( 記事ID:26270 )