どうなるオスマン朝始祖廟、シリアに飛び地のトルコ領
2012年05月03日付 Milliyet 紙


シリアにあるオスマン・ガーズィーの祖父の墓廟があるおよそ9千㎡の土地は、トルコ領とされている。今、この地で任務にあたる兵士の運命が議論されている。

シリアとトルコの間の緊張が日増しに高まっているにも関わらず、シリアにあるオスマン朝の始祖オスマン・ガーズィーの祖父の墓廟は、1921年以来トルコ軍兵士により守られている。しかし、アンカラ条約に従ってトルコ領と見なされているスレイマン・シャーの墓廟を守る兵士らが、シリア政府によって挑発行為に利用されると懸念されている。
AP通信によると、専門家の意見はこの問題について二つに分かれる。AP通信の取材に応じたトルコ人関係者は、シャンルウルファ県のアクチャカル郡から10㎞南に位置する墓廟をトルコが守ることは、危険ではないという意見を持っている。氏名を公表することを望まないこの関係者は、「我々の兵士は現在そこにいます。これについて問題は全くありません」と話した。シリアはこれまで、いかなる形でも墓廟を守るトルコ軍兵士らに介入しておらず、襲撃を企てているとも考えられない。

■イスラム的な目標はリスクを伴う

AP通信の記事によると、イスラム的観点から大きな意味を持つこの墓廟をシリアが攻撃すれば、トルコ側から大きな報復にあうことは必至である。加えて、そのような攻撃は、シリアにとって、政治的な観点からしても全く利益がない。一方で、正反対に考える専門家もいる。

国際戦略研究機構のシリア専門家、オスマン・バハドゥル・ディンチェル氏は、「この状況はトルコにとって危険です。もし誰かがトルコを問題に引きこうもうと考えたら、この兵士たちが挑発行為に使われる可能性があります」と説明した。墓廟があるおよそ9千㎡の土地の入り口では、シリア軍の兵士が任務に就いている。

■休戦後もっとも血が流れた日

国連は、シリアで政府側と反政府側の双方により休戦協定が破られたと発表した。事実、シリアで昨日(5/2)政府軍の兵士により6人の市民が殺害された。反政府勢力側は、バッシャール・アサド大統領側の勢力を待ち伏せし、20人の兵士を殺害した。この日は、シリア軍にとって、双方が休戦を受け入れてから最も多く血が流れた日になったと発表された。

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( 翻訳者:丸山 礼 )
( 記事ID:26286 )