大統領、食料品価格の引き下げを指示:副大統領は価格統制のための具体策なしを表明
2012年05月02日付 Mardomsalari 紙

【経済部】一部の食料品の価格上昇を受け、政府は食料品市場の調整に向けた施策を開始し、一部品目の緊急的かつ一時的な輸入を指示した。

 イランでは精肉(鶏肉及び赤身)の価格上昇がしばらく続いており、市場では羊肉のキロ当たりの底値が、現在22,000トマーン〔約1430円〕となっている。また鶏肉は、キロ当たり4,500トマーン〔約290円〕となっている。

 販売店側は、この価格高騰の最も重要な原因は飼料価格の上昇にあると考えている。彼らによれば、寒波や干ばつによって飼い葉の価格が上昇し、またずさんな管理や不適切な政策が飼料用穀物の上昇を招いたという。

 他方、〔その他の〕食品の価格もここ最近、上昇の一途をたどっている。実際、価格は時折改定され、商品の数が市場で不足する事態も発生している。販売店側は、こうした状況はメーカーと工場による生産の減少によるものだと考えている。

 その一方で、生産者側はこうした事態の責任は輸入業者にあるとした上で、全ては食品の原材料を輸入している業者のせいだと強調している。また言うまでもなく、最近、物資の退蔵は〔人々の間で〕否定しようのない話題となっており、多くの人は販売業者や輸入業者が多く利益を上げるために、商品の買い占めを行っていると考えている。

 監督官庁も〔商品の円滑な流通を〕市民に約束し、また処罰と罰金によって、価格上昇の原因を作っている者たちに対して、こうした行為から手を引かせるべく努力しているが、しかしこれまでのところ、これといった成果は上がっていない。

 他方、「農業ジハード省」と「鉱工業商業省」の間で起きている意見の相違は、日に日にその激しさを増しており、こうしたことも現状に少なくない影響をもたらしている。

 これに関連して、最新の情報によると、政府高官はこの件に関して施策を取り始め、市場の調整のための指示を出した模様である。それによると、大統領の命令によって政府は精肉や〔その他の〕食料品市場の調整、ならびにそれらの輸入のために、合計40億ドルを緊急に支出することになったようだ。

 しかしながらこれより前、モハンマドレザー・ラヒーミー第一副大統領は価格高騰に対する〔市民からの〕不満にもかかわらず、価格高騰の統制に向けた計画は一切ないと表明していた。

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( 翻訳者:8408031 )
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