IMFラガルト理事長、トルコの成長率予測上方変更の背景を語る
2012年05月12日付 Hurriyet 紙


世界最強の女性ともいわれる国際通貨基金(IMF)のクリスティーヌ・ラガルド専務理事は、トルコの2012年の成長に関する(IMFの予想の)誤りを認め、「アリー・ババジャン副首相との会談で私が見た数字は私を納得させました。我々は(トルコ経済の)成長予測を年2.3%から3.2%に引き上げました」と述べた。またラガルド専務理事は、スタンダード&プアーズ(S&P)の最新の評価にかんしては、「自分がS&Pの立場にいなくてよかったと思いますよ。絶対的な権威者のように、あれこれいう立場にはありませんが、私のトルコへの評価は、(S&Pのものより)ずっと高いです」と語った。

国際通貨基金(IMF)のクリスティーヌ・ラガルド専務理事は、IMFがトルコの2012年度の成長予測を年1.7%から2.3%へ、最終的に3.2%へと上昇させたことについて、「トルコに関する我々の予測は、必要以上に低く見積もっていました。トルコの成長にかんし我々は誤っていたのです。これについてトルコ人の政府要人達と我々は会談しました。直近では、アリー・ババジャン副首相との会談で、幾つかの数値が実績を反映しているのを確認しました。ババジャン副首相の説明から我々はそれを納得し、そしてトルコがより成長するだろうと、我々の予測を上方修正しました」と語った。

■ 誤りを正すことに問題はない

レジェップ・タイイプ・エルドアン首相が、今日首相府で実施する予定の第7回投資顧問協議会の会議に参加するため、イスタンブルを訪れたラガルド専務理事は、会議の前に報道陣との会見を行った。ラガルド専務理事は、トルコの近年の驚異的な成長を注目していると強調し、「ときおり機関はミスを犯します。我々も、目の前の数字の分析でミスを犯したことを認めました。これを認めることに問題はありません」と語った。またラガルド専務理事は、信用格付け会社スタンダード&プアーズ(S&P)がトルコの格付けを「ポジティブ」から「ネガティブ」に変更したことへの反発に関しては、次のように語った。

■ 私の中での評価はもっと高い

「トルコにきて、S&Pに関する展開を検討しました。エルドアン首相のS&Pについて発言を全て私は読みました。行われる評価に稀に誤りがあったなら、これは公言されねばなりません。誤りの理由を説明することに問題はないのです。しかし、まあ、自分がS&Pの立場にいなくて、よかったと思いますよ。絶対的な権威者のように、あれこれいう立場にはありませんが、私の中での評価はもっと高いものです。しかし、それを発表するのは、適切ではありません。もっとも、実際に投資家達はトルコへの投資熱で、これを示しています。トルコは世界において資金循環のための重要な中心地の一つなのです。」

■ 70%が大変素晴らしい状態にある

ラガルド専務理事は、トルコが経済指標のみの分析で評価されないことが必要であるとコメントし、また次のように述べた。「実際、トルコ経済に関する数字は全く悪くありません。私は他の者達のように悪い数字の方だけではなくて、いい方の数字に注目するようにしています。世界の他の諸国と比べた場合、私が思うにトルコはとても良い状態です。国債、債務の国民所得に対する割合、そして成長率を見るに全体としてこれらは全く悪くありません。失業率は問題ですが、それも改善へと向かっています。要するに、経済指標の内約70%が大変素晴らしい状態にあるということです。」

■ 経常赤字の問題を、経済の好況で乗り越えている

ラガルド専務理事は、トルコ経済に関して二つの指標に注意する必要を強調し、以下のように付け加えた。「一つは経常赤字、一つはインフレです。トルコはこれらに注意しなければなりません。経常赤字は国の活気により、乗り越えられると思います。単に数字のみを見るのではなく、トルコに自ら来ることによって、国の活気や経済の活力を見ることができるのです。これは国に資本が流入することを保証しています。トルコへの来訪者達は経済の活気に大いに影響されています。最近資金が集まる場所の一つがトルコなのです。名前は控えますが、最近多くの国際的な企業がトルコに支店を開設したり、或いは投資を行っていると聞いています。」

■ トルコへのホットマネー(短期資金)を中期資金に転換しなければならない

ラガルデ専務理事は、資金が実際にトルコへ流入していると述べ、また以下のように語った。「トルコに入る資金の大部分がホットマネー(短期運用資本)です。しかし、ホットマネーは国をすぐに出て行くわけでもありません。そのためこの状態はそれ程悪いものではないのです。しかしながら、突然資金が引き揚げられる可能性もあり、これに注意する必要があります。ホットマネーを温く(中期的な)、留まる資金に変えることが重要です。この点で正しい経済政策が必要になってくるのです。金融政策はホットマネー(の運用者)をとても大胆にさせてもならず、またその大胆さを大いに打ち砕いてもならないのです。金融政策はバランスが大事なことなのです。政策のステップが大きくても小さくても損害を与える可能性があるのです。トルコは多くの観点から言って、他の国に比べ良い方向へと分離されています。このプロセスにおいて行ってしまうかもしれない最大の過ちは、誤った金融政策によりこのプラスの傾向にネガティブな影響を及ぼしてしまうことです。」

■ IMFは「チューリップ」から「薔薇」へと転換

ラガルデ専務理事は、地球規模の経済危機プロセスにおいて、変化していく諸条件に応じてIMFも一定の変化に向かったと明らかにしたうえで、また次のようにコメントした。「IMFは、美しいトルコの国花チューリップから、より印象的な薔薇へと変わりつつあります。IMFの変化はこの短い一文で要約できます。IMFが信用能力を増加させ、信用取引の供給に弾力性をもたらすいくつかのステップに踏み込み、このプロセスを継続していきます。その他、我々は技術支援も増やしており、これをより洗練し深めていく予定です。また我々の各種リサーチやレポートも、より狭い範囲の枠組みから脱却し、全世界を対象としたものにしました。成長や財政安定、そしてその持続可能性のようなテーマについても、今以上に焦点を当てていく予定です。たとえば、このプロセスにおいて「アラブの春」の国々にも目を向けていく予定です。IMFの東京での年次総会で主要なテーマの内の一つとなるでしょう。」

■ IMFにおいて増すトルコの役割

ラガルデ専務理事は、IMF内のトルコの割当金額が増加と、それに伴う投票権の拡大に関し、努力が続けられることを述べた。またラガルデ専務理事は、「現時点で、トルコの投票権がどうなるのかを、お話しすることはできません。しかし、将来において、トルコのIMF内の役割は増していくと私は信じております。また他の発展途上にある国々が、IMF内でその活動を増やすことも、我々の協議事項に含まれています」と述べた。

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( 翻訳者:濱田裕樹 )
( 記事ID:26368 )