パレスチナ:新内閣発足
2012年05月17日付 al-Hayat 紙


■フィヤード首相率いる新政府、「ハマース」は「分裂の進行」とみなす

【ラーマッラー:ムハンマド・ユーニス】

2012年5月17日 木曜日 『アル=ハヤート』

マフムード・アッバース首相は、サラーム・フィヤード率いる10人の新閣僚を含む新政府の樹立を表明した。この新政府は、「ハマース」との国民和解への取り組みに失敗した末に成立し、「ハマース」は新政府が「分裂を強め、違法性を固めるものだ」との見解を示した。

フィヤード政権は1年以上前、挙国一致政府の形成を容易にするためにカイロで「ファタハ」・「ハマース」間の和解合意に調印した後に辞任を表明した。しかし、ファタハとハマースはその後の交渉で合意の適用への理解に至ることに失敗した。両勢力は元の関係に戻りドーハで第2合意に至ったが、この合意も同じ運命に直面した。

新政府は、保健庁、観光庁、国家経済庁、法務庁、農業庁、運輸庁、通信庁、情報技術庁に10名の新閣僚をふくむ。主な新任閣僚は、ビルゼイト大学前学長のナビール・カスィース財務庁長官であった。一方、前政権から9人の閣僚が現政権に留まり、リヤード・アル=マーリキー外務庁長官、サイード・アブー・アリー内務庁長官、イーサー・カラーキウ収監者問題担当長官、そして他の党派の代表者が閣僚を務める省庁がそれにあたる。政権には「ファタハ」、「パレスチナ解放民主戦線(DFLP)」、「パレスチナ民主連合(Fida)」、「パレスチナ人民闘争戦線(PPSF)」といった、複数の党派が参加した。

新政府の形成には以下の者も含まれている:ハーニー・アービディーン(保健庁)、ローラ・ マアーイヤ(観光庁)、ジャワード・ナージー(国家経済庁)、アリー・マフナー(法務庁)、ワリード・アサーフ(農業庁)、アリー・ザイダーン(通信庁兼情報技術庁)

一方、以下の者は留任模様予定である。マフムード・アル=ハバーシュ(ワクフ庁)、ラビーハ・ディヤーブ(女性問題担当庁)、ラミース・アル=イルミー(教育庁)、アフマド・マジュディラーニー(労働庁)、スハーム・アル=バルグーシー(文化庁)、マーヒル・ガニーム(入植問題担当庁)アフマド・マジュディラーニー労働庁長官は本紙に対し、「新政府は、第14という数字を帯びる政府となるだろう。これは改造内閣ではない」と述べた。同氏は新政府を改革的と評したが、その理由は専門的な要員がいるからである。また、同長官は、「われわれは数年ぶりに財務庁長官のポストを設けた。これまで財務は首相兼務していたことから、この点に改革の要素が見いだされる。特にわれわれが金融危機に直面している当期においてはこの改革は大きい。また、教育庁長官および高等教育庁長官の両長官の任命が行われ、これにより我々は教育に大々的に集中する余地を得た」と述べた。

(後略)

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( 翻訳者:辰巳新 )
( 記事ID:26417 )