サウジアラビアの最大手の石油会社がイスラエルの会社から、コンピューターの管理ソフトウェアを直接購入
2012年05月18日付 al-Quds al-Arabi 紙

■サウジアラビアの最大手の石油会社がイスラエルの会社から、コンピューターの管理ソフトウェアを直接購入

2012年5月18日『クドゥス・アラビー』

【アン=ナースィラ(ナザレ):本紙:ズヘイル・アンドラーウス】

ヘブライ語の『イディオト・アハロノト』紙は金曜日(18日)付けの新聞で、イスラエルの会社とサウジアラビアの会社の間の商業取引合意を明らかにした。この取引は双方間の多大な相互の信頼性や、多様な可能性有しているとし、また何にも増して、これは非常に大きな額の金銭の絡むものである、と同紙は付け加えた。


同紙は、このニュースに「サウジの石油が我らの手に」という挑戦的な見出しを選んだ。この見出しはイスラエルの将官たちが1967年6月の攻撃でエルサレムの占領を完了した際の声明をもじったもので、当時の声明は、「エルサレムが我らの手に」と言うものであった。詳細として、この会社はサウジアラビアの最大手の石油会社ヤーネルで、サウジアラビアの穏健な宗教潮流の人物の一人であるシャイフ・アブドゥルアズィーズ・アル=ファーイドの所有であるということであり、少し前にコンピューター管理ソフトをイスラエルの会社から買ったと同紙は述べた。この会社は、テル・アビブに近いラマート・ガーンの町に本社がある。

さらに、同紙は、このサウジアラビアの石油会社は、最近その商業活動を正当化する道を探っていたこと、またオーストラリアのメルボルンでの国際見本市参加のための代表団を送ったことなどを伝えた。見本市は、先進技術(ハイテク)関係の会社が、その製品や、コンピューター管理ソフトなどを紹介するものである。


同紙が基にした情報筋によると、このサウジアラビアの会社は、イスラエルの会社「ダールーネット」からのソフト購入に関する一連の商談をまとめることを決定した。このイスラエルの会社は、ラマート・ガーンにおいて、系列のイラード入植地の技術サポートセンターを経営しているが、イラード入植地の住民は非常に厳格な一派で、いわゆるイスラエルのハレディム(超伝統主義)に属する。同紙は、このサウジアラビアの会社はイスラエルの会社よりTBM というソフトを購入した。このソフトは大規模会社のマネージメントに用いられるもので、価格は70万シェケル、すなわち18万ドルに相当する。また、取引完了を受けて、サウジアラビアの職員や労働者向けの訓練も組織された。これはオーストラリアのメルボルンにて行われたが、訓練コースは18人のイスラエル人クルーが監督した。


同紙は、訓練の雰囲気を、親密で良好であった、と表現した。ただ、サウジ側は、サウジとの複数の取引において技術サポートセンターの助けを得なくてもよいよう、自己の会社の労働者クルーを訓練することを条件につけていた。この条件は、この取引に限らないものである。

サウジ側は交渉の間、イスラエルに対する好印象を隠さず、さらに、将来的にサウジは喜んで、イスラエルの技術を扱うことになるであろうと言うことを示した。また複数の指標から、サウジアラビアとの経済取引は、今回の取引に留まらないであろうということも指摘した。


同紙は、このイスラエルの会社は1999年創立され、今日120人の従業員を持ち、そのうちの50人は世界中のあらゆる支社において働いていると指摘した。


同紙はさらに、この会社社長アレック・コウヒーンに関して、オーストラリアのメルボルンの支社からの取引の報告を受け、取引成立の報を受け取った後、イスラエルの法律上この取引の調印に問題がないかを調べ、問題のないことが明らかになった後、サウジアラビアの会社との調印手続きのための令を発した、という彼の言を伝えた。

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( 翻訳者:山﨑やよい )
( 記事ID:26429 )