トルコ航空、航空労組ストで179便がキャンセルに
2012年05月29日付 Hurriyet 紙


航空労組合員のトルコ航空職員によるストライキで179便が運行中止となった。トルコ航空は中止となった便の国際線乗客のホテルを手配した。ストライキは昨晩22時30分に終了した。

航空業界の労働者にストライキを禁止する法案がトルコ大国民議会に提出されたことを受け、航空労働組合は昨日早朝3時からアタテュルク国際空港で職務放棄を開始した。それにより179便が運航中止となった。トルコ航空は中止となった便の国際線乗客向けにホテルを手配した。ストライキは航空労働組合からの「ストライキは終了した。各自通常業務に戻ってもよい」という指示で22時30分に終了した。

■1日中続いた

深夜から開始されたトルコ航空職員による職務遅延は、一日中アタテュルク国際空港で続いた。客室乗務員と200人以上のトルコ航空技術スタッフは何時間も空港で、ストライキ禁止法案に対して反抗した。 スローガンや客室乗務員を支持した技術スタッフは、アタテュルク国際空港入口に集まった。ストライキによって空港に特殊警備隊が大勢出動した。

■30便も中止

トルコ航空職員の職務遅延によって昨日179便を運航中止にせざるをえなくなった。また本日も30本運航中止となった。トルコ航空側の会見では、今日フライト予定であったいくつかの便はオペレーション調整のために中止となったと述べた。また乗客が支障を受けないために、空港に行く前に各自、運航状況をコールセンター(4440849)で確認することを要請した。

■スカイ航空から3体

トルコ航空は、ストライキが起こった便の振り替えのためにスカイ航空から従業員と3機体を借りた。スカイ航空が行った会見では、「トルコ航空に飛行機3体と従業員を出向しました。空いている機体もトルコ航空の顧客を受け入れます。航空業界は困難な時に、お互い助け合う必要があります」と述べた。

■パイロットに口笛

ストライキを行った団体は、午後になって様々なスローガンを掲げ、集まる人数が増加した。航空労組によって参加者に「ストライキ禁止=貧困化、従属化」というタイトルのパンフレットが配布された。団体は、傍を通りすぎる、働いているパイロットたちに向けて口笛を吹いた(抗議した)。

■禁止法が可決される、危険である

航空労組のカヤ・サユン氏は、ストライキを行ったトルコ航空職員を代表して会見を行い、今まで航空業界で一度 もストライキ禁止がなかったと述べて、「しかしトルコ大国民議会に提出された「袋づめ改正法案」法案に、 全世界の、憲法が認める、最も基本的な民主主義上の労働者の権利であるストライキ権を禁止する条項を付け加えられた。議会では、全ての野党がこの条項を法案から取り除くことを希望していたのに、多数決によって可決されてしまうであろう」と述べた。

■200人近い人数が解雇

ストライキを禁止する法案に抗議するため、アタテュルク国際空港で職務遅延を行い、出勤しなかった200名近い客室乗務員に電話で連絡が取られ、解雇されたといわれる。

■トルコ航空HPがハッキングされた

航空業界にストライキ禁止法を適用する法案がトルコ大国民議会の議題にあがるとのニュースを受けて、ある団体がストライキ禁止法に反発してトルコ航空の公式HPをハッキングした。運輸・海上交通・通信省のビナリ・ユルドゥム大臣は「インフラを破壊してしまう結果は生じていない、対処は行った」と述べた。

■法案にはなにがあるのか

公正発展党[AKP]議員によってトルコ国民大議会(TBMM)議長府に提出された一部の法律への修正実施に関する法案の第1項は、第2282号にある集団業務規約、ストライキや職場閉鎖法の29条の第一項細目(4)に記されている箇所を「銀行、公証人と航空関係者]と変更することを見込んでいる。法律の(変更)理由に「航空業界で行われている業務のストライキや職場閉鎖が行われないように盛り込むよう謹んで要請します」と記されている。本会議での審議が待たれている。

■公務員組合連盟(KESK)とトルコ航空操縦士協会も支持

公務員組合連盟は、トルコ航空経営陣が「違法にストライキに参加したこと」を理由にストライキに参加した航空組合員の携帯電話に契約が無断で打ち切られ、違約補償金を請求するとのメッセージを送っていた、と明らかにした。会見では、「航空組合の決定には最後まで支持します。彼らと一致団結することを念頭に入れておいてもらいたい」と言った。トルコ航空操縦士協会は、ストライキ禁止法に反対することを明らかにする一方で、国際航空機関も介入すると伝えた。

■トルコ航空:違法のストライキ呼びかけ

トルコ航空の発表では、航空労働組合は違法なストライキ呼びかけを行い、従業員の一部がこの呼び掛けに賛同し、業務不備が生じたと述べた。また、「お客様の被害が最小限ですむよう運航中止をおこないました。お客様の要望にも無償で応えていきます。運航にかんしての最新の情報はwww.thy.comの当HPからか4440849のコールセンターまでお問い合わせください」と述べた。

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( 翻訳者:小幡あい )
( 記事ID:26546 )