イラン大使、バクーを退去:アゼルバイジャンの侮辱行為に対し公式に抗議
2012年05月23日付 Mardomsalari 紙

【政治部】アゼルバイジャン共和国内で起きたイランに対する敵対的行動が原因で、わが国とアゼルバイジャンの間の政治的対立が頂点に達している。イランは〔駐イラン・〕アゼルバイジャン大使を〔イラン外務省に〕呼びだすとともに、駐バクー・イラン大使を〔本国に〕呼びもどしたためだ。

 この決定は、在バクー・イラン大使館前で起きた侮辱行為を受けて下されたものである。テヘランとバクーの外交関係がぎくしゃくするようになってすでに久しいが、しかし今回、在バクー・イラン大使館前でイラン指導部への侮辱行為が行われた背景には、アゼルバイジャンが「同性愛者のパレード」を同国で開催する計画を立てていることへの反発が、イラン国内で生じていることがある〔※〕。

※訳注:アゼルバイジャン共和国が2012年5月26日に開かれる毎年恒例のヨーロッパの音楽コンテスト「ユーロビジョン・ソング・コンテスト」の主催国になっていることに対して、イラン当局が自国の隣国で「同性愛者の祭典」を開こうとしているとして、アゼルバイジャン当局を非難していることを指している。

〔‥‥〕

 アーリヤー通信は、アゼルバイジャンで起きた出来事の詳細について、次のように報じている。

アゼルバイジャン共和国与党(イェニ・アゼルバイジャン)に金で雇われた者たちや同党に騙された者たち、及びシオニストの支援を受けた分離主義者たちや民族主義者たちは最近、前もって計画された集会のなかで、世界のムスリムの後見人〔=ハーメネイー最高指導者〕を侮辱するという挙に出た。

イランのある情報筋は、シオニストに媚を売るために、アゼルバイジャン共和国が隣国としての仁義やイスラームの連帯という原則を足蹴にして、傍若無人の振る舞いに出ていると強調した上で、「バクーは自らの反イスラーム的、反イラン的政策について、重い代償を支払うことになるだろう」と警告を発した。

アゼルバイジャン政府は、ここ数ヵ月間、自国の運営を事実上シオニストたちの手に譲り渡しており、イラン大使館の抗議声明にもかかわらず、最高指導者に忠誠を誓う人々に浴びせかけられた侮辱を非難する姿勢を見せていない。

国民の実に98%以上がムスリムであるアゼルバイジャン共和国の政府は最近、ユーロビジョン音楽祭を開催するという口実の下、同国人民の石油収入から数十億ドルを使って、世界中の同性愛者らのホスト役を務めようとしている。これに対し、同国人民は強く抗議している。世界中の同性愛者たちのホスト役を務めるというアゼルバイジャン共和国の行動は、ヘジャーブの禁止モスクの破壊宗教施設の閉鎖、イスラーム活動家の拘束、イスラーム主義者の殺害、そして偉大なるマルジャ(宗教的権威)や宗教学者に対する侮辱などの、同国による反イスラーム政策の強化と平行して行われているものなのである。

昨年後半にも、イラン外務省はアゼルバイジャン共和国大使を呼び出し、証拠を示した上で、アゼルバイジャン政府がイランの核科学者に対するテロでモサドに協力したことについて、抗議している。

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( 翻訳者:8409148 )
( 記事ID:26556 )