美容整形、イランではいまだ政治家には普及せず
2012年06月07日付 Jam-e Jam 紙

【モハンマド・レザー・ターベシュ(国会議員)】

 美容整形手術は、いまだイラン人政治家の間ではさほど流行していない。今のところまだ、この病理が我が国の政治家に波及しているわけではないのだろう。美容整形に頼ろうとしているのは、多くが芸術家やスポーツ選手たちである。

 イラン社会には特有の価値観や理想があり、そこでは政治家も一般の人々も、顔の良し悪しを選択の標準としないという文化や価値観が守られている。もちろん、我が国の価値観とは相容れないとはいえ、文化や価値観の領域で変化が起きつつあることから、将来こうした問題がイランの政治社会にも及ぶ可能性はある。

 イスラーム教徒の考え方や聖法上の習慣によれば、神の創造したものに手を加えるべきではないとされる。しかし当局者や為政者たちは身なりの整った、洗練された姿格好をしておくべきだ、という勧めも多い。シーア派のイマームたちはこのことに特別の関心を払っていたが、残念なことに、このことは〔イラン〕社会ではおろそかにされてきた。

 我が国には、服装や身なりの良くない政治家が多すぎる。身なりを良くせよとは、イスラーム法の勧めであり、預言者ムハンマド自身もこのことに注意していたにもかかわらず、である。政治家たちは美容整形などをする前に、このことにもっと関心を払うべきではないだろうか。

 もちろん、外見に関心を払っているからといって、気取っていいというわけではない。人間はシンプルであると同時に、身なりを整え、柔和な顔つきをし、洗練された物腰をもたねばならない。外見的にも内面的にも、すべてに注意を払わなければならないのである。

 残念なことに、イラン社会では高価な服を着ることが多くの人たちの間で流行している。一着のスーツのために、政治家たちが100万トマーン〔約6万6千円〕も払っているような洋服店がテヘランにはある、と聞いたことがある。このようなことは、我々の社会状況や文化に合っていない。人はシンプルな服を着て贅沢を避けるとともに、洗練された整った身なりをする必要がある。なぜなら、人々はこうしたことを歓迎し、好む傾向にあるからである。

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( 翻訳者:3811022 )
( 記事ID:26716 )