エルドアン首相・クルチダルオールCHP党首会談―CHPのクルド問題解決提案を受け
2012年06月07日付 Milliyet 紙


レジェプ・タイイプ・エルドアン首相と、ケマル・クルチダルオールCHP党首は、昨日、クルド問題の解決を目的として国会内外に2つの諮問委員会を設けるというCHPの提案を話し合うために、会談した。

政治的緊張が高まり、次から次へと殉職者の葬儀が行われたという状況のなかで実現したために、注目が集まったこの話し合いは、建設的でポジティブな雰囲気の中で行われた。首相は、国会に議席を持つ全政党が「社会協調委員会」を作るというCHPの提案はMHPなしに実現されることはないとし、MHPのデヴレト・バフチェリ党首の説得が必要だと述べた。そして、もし「4党の参加する委員会が設立されないのであれば、与党AKPとCHPの、今回の話しあいに参加したメンバーからなる委員会によって、2党間の交渉を続行してはどうかと提案した。この提案に対し、MHPとBDPの参加も求めたいとするCHP側は慎重に受け止め、即答をさけた。

■「うれしく思う」

AKP党本部で1時間に及んだ話し合いには、エルドアン首相、クルチダルオール党首のほか、、ベシル・アタライ副首相、オメル・チェリックAKP副党首、マヒル・ウネルAKP会派副代表、ファルク・ローオールとセズギン・タヌルクルの両CHP副党首、アキフ・ハムザチェビCHP会派副代表が出席した。会談の冒頭で、クルチダルオール党首は、「トルコにおける最も重要な問題は、35年にわたって存在しているテロ、暴力とクルド問題である。この問題は、長い間トルコを 緊張状態においている。何千人もの人々の命が失われた。CHPとして、我々はこの問題を政治的な組織が解決を必要としていることだと信じている。我々はこれは政党を超えたひとつの問題だと認識している。CHPは、この問題の解決のためにあらゆる用意ができている。」とし、国会内には、4党が代表を送り出す「社会協調会議」を、国会の外部には、非公式の「賢人グループ」の設立に関する提案を行った。クルチダロールは、賢人グループという提案に関して歴史から例を示し、テロ問題をはじめとして、国が直面している社会問題が「賢人」のような人々によって解決されうると指摘したと、報じられた。

■「もしMHPを説得してくれたら、我々も参加する」

エルドアン首相は、「まず原則的には、ご提案をうれしく思います。しかし、その提案は、4党の参加を前提としている。しかし、すでにMHPは態度をはっきりさせている。もしMHPを説得しれたら、我々も参加する」と述べた。

会談の席上で、クルチダルオール党首は犠牲となった人々の家族の望みや意見をエルドアン首相に伝え、ウルデレ事件で34人の市民がテロリストと間違えられた殺された事件についても言及した。そのなかで、団結と強調、そして対話の感情が前面にだされなくてはならないとし、「緊張を鎮めるために一緒にウルデレを訪問しよう」との提案を行った。エルドアン首相は、この提案に対しては、回答をしなかったという。

会談のあとで記者会見を行ったローオールCHP副党首は、「会見は前向きなものだった。トルコ大国民議会のもとにあるすべての政党が、CHPの工程表提案に賛成するという条件で、AKPもこの提案に前向きだ。社会的協調という問題なのだから、全政党がイエスというべきだ。首相は、MHPがこの問題に参加すべきであり、彼らが説得されなくてはならないと何度も繰り返した。MHPが不参加の場合は、この提案は実現されないという。しかし、この提案は有意義だといっていた。必要な程度、必要なときに、折衝が続けられることになった」と述べた。

■「MHPの説得を!」

オメル・チェリキAKP副党首は、会見後の記者会見で、エルドアンがCHPに新しい方法を提案した、と述べた。「社会協調委員会」の設立には、MHPとBDPの委員会への協力が不可欠だとするチェリキ副党首は、「CHPが、MHPとBDPを説得するなら、我々も前向きに考える。賢人会議が設立できるかどうかは、まず国会内の委員会の設立にかかっている」とのべた。

チェリキ副党首は、会談のなかでエルドアン首相がどんな意見もきく姿勢をみせ、第四の、新しい提案を行ったと述べた。それは「もし、「社会協調委員会」の設立が難しい場合でも、それでもCHPの努力を好意的に受け止めており、そのため、CHPとAKPの間に両党首の会談に出席した代表団をメンバーとする諮問代表団によって、この会見を継続させ、作業を行う、というものだ。もちろん、それは議会の外におかれる組織となる。これはエルドアン党首・首相によって提案された。」(中略)

■TRTシェシュ(クルド語放送)報じる

(中略)
TRT放送のクルド放送を行っているチャンネルは、AKP本部の前からレポートを行い、会談についての進捗をクルド語放送の行われている地域に伝えた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:森山もなみ )
( 記事ID:26719 )