Cevdet Askinコラム:ザナ地震―「エルドアンに期待」発言の波紋
2012年06月15日付 Radikal 紙

昨日ヒュッリイェト紙に掲載されたディヤルバクル独立国会議員のレイナ・ザナ氏の発言を読んでの私の最初の感想は、「これは断絶だ」であった。数分後、本紙編集部の丸テーブルに伝えらえた、セラハッティン・デミルタシュBDP共同党首がフラト通信に語った「首相に期待する人は誰であろうとまったく単純だ。AKPのような考えを持っているということだ」という言葉は、これを証明するものだろう。
非常に明確である。ザナ氏が何か別の目的を持っているとしても、クルド問題への言及を避け、さらに解決に向けた提案も個人的、文化的なものに留まっていることから、BDP、PKK、DTKとは異なる道を歩む決意をしたことがうかがえる。

■PKKの反発

PKKは、この状況を許さないだろう。ザナ氏の理性ある発言、客観的指摘と楽観主義は、組織にとっては無意味だ。なぜなら、PKKのカンディル・キャンプは、国家と最も激しい衝突が生じ、オジャランとの連絡が7月22日以来途絶えている状況において、ザナ氏のように国際的な人物がまったく無関係な発言をし、彼らと距離をおくことを望まない。
組織の態度は、ザナ氏のこの発言が続くかどうかにより決まると見るべきだろう。アンカラ(政府)がクルド問題について話し、PKKから別の解決点を引き出そうとしていることは分かっている。ケマル・ブルカイはこの件で期待に応えることはできない場合、ザナ氏が彼の代わりを務めるかもしれないのであれば、組織が発言を硬化させるのは当然だろう。

■決定的タイミング

どうであれ、アメリカのレオン・パネッタ国防長官がアンカラに政治的解決策をすすめPKKのカラユランがクリントン氏へ「バルザーニーと私たちには何の違いがあるのか」とメッセージを送り、メディアで広く報道されなくとも激しい衝突が起きている時に、ザナ氏行ったこの発言は実利的であり、武力衝突の終息に向けた模索であることを我々に示すものだろう。

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( 翻訳者:甲斐さゆみ )
( 記事ID:26723 )