「トマトはキリスト教徒、食べてはいけない」エジプトの過激サラフィー主義教団
2012年06月21日付 Milliyet 紙


エジプトにおいて急進的イスラム主義的な意見で知られるサラフィー派のあるグループは、トマトがキリスト教徒であり、イスラム教徒にとってハラム(宗教的な禁忌)であると主張した。

Now Lebanonのサイトのニュースによると、「エジプト民衆イスラム連合」として知られるグループがフェイスブックのページにおいてある写真を公開した。その写真においてトマトはキリスト教徒であり、その最大の根拠は水平に切られたトマトの中に十字架に似た形をしたものが見られるからであるという。

写真の下に書かれた解説ではこう述べられていた。「トマトを食べることはハラム(宗教的な禁忌)である。なぜならトマトはキリスト教徒なのだ。トマトはアッラーの代わりに十字架を讃えており、神は一つではなく3つであると言っている。アッラーよ、私たちをお助けあれ。パレスチナで暮らす我が同胞のある少女に、聖ムハンマドが姿を現されたらしい。聖ムハンマドはお泣きになっており、イスラム教徒の同胞たちにトマトを食べないようにする必要があると忠告なさっていたようだ。もし、このメッセージを広めないのであれば、以下のことを知るがよい、あなたたちを止めているのは悪魔であると。」

ソーシャルメディアのおいて急速に広まった写真の下には2800以上のコメントが来た。このためグループの管理人らは一歩後退し、「我々はあなた方にトマトを食べるなとはいっていない。トマトを、中の十字架が出てしまうような形で切らないようにといたのだ」とさらに一つのメッセージを公開した。

エジプトでは、少し前に男性が死亡した妻と死後6時間以内なら性的な関係を持つことのできるという法律が議会で議題にのぼっている。

■エジプトではサラフィー主義は有力

エジプトにはおよそ5、6百万人のサラフィー主義者がいる。国会で2番目に大きいグループのアルヌール党はサラフィー主義者から成る。昨年、サラフィー主義者を含む急進派グループは、国の様々なところにある教会やキリスト教徒が所有する店を標的にした襲撃を行った。この事件への講義活動では、何百人もの人がなくなっている。

19世紀にスンナ派イスラムの一派としてサウジアラビアで生まれたサラフィー主義は他の信仰を排除している。サラフィー主義者たちは自身たちを神が望む方向で生きる唯一の宗教としてみなしている。さらには、自分たちのような考えを持たないイスラム教徒たちをイスラム教徒とみなしていない。

サラフィー主義者たちの一部は、いろいろな発言をし、その存在感をしめすようなプロパガンダ活動を行っている。またインターネット環境を非常にうまく利用している。他の一部は、聖戦を目的として活動しており、必要ならば暴力も一つの権利であるとみなしている。

政治的な展開としてサラフィー主義者たちは特にアラブの春を経験した中東の諸国において最近多くの注目を集めた。サウジアラビアとカタールは、ヒズボラに対するバランス的要素として彼らを支援している。

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( 翻訳者:桑迫静香 )
( 記事ID:26789 )