エルドアン首相、「国境への接近は軍事的標的となる」―シリアを警告
2012年06月26日付 Milliyet 紙

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、シリアがトルコ軍機を撃墜して以後、はじめて行った国会会派会議の演説で、シリアに厳しいメッセージを発した。

シリアがトルコの国境に引き起こしている安全保障上のリスクに対し、今後はこれまでような寛容な態度はとれない。と述べた。レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、今回の事件ののち、トルコとシリアは新しい状況となったのべ、「今後、シリア側からトルコ国境にむけ安全保障上のリスクや危険を生み出すような形でとられる、いかなる軍事的行為も、トルコへの攻撃とみなし、軍事的な標的として対処される」と述べた。


公正発展党のトルコ大国民議会会派集会で演説したエルドアン首相は、シリア関係機関の無線記録や、捜索作業中にCASAタイプのトルコ軍機にも挑発的砲撃が行われたことでで示された態度、さらにシリアによるプロパガンダが、軍機撃墜が故意のものであったことを示す証拠である、と述べた。エルドアン首相は、国際法上の権利はトルコにあり、この忌むべき攻撃に対し必要な対応がとられることになると、シリアに外交文書により通達した、と述べた。

■「今後は容赦はない」

トルコと世界の人々に対し、トルコ軍機の撃墜がシリアにより意図的に行われことを訴えつづけるとするエルドアン首相は、次のように述べた。

「世界に向け、次のことをはっきりと述べる。トルコは、(報復措置の)場所、時期、方法を自ら決定する。この不正義に対し、国際法上の権利を行使し、必要な措置を決然と行う。我々は、シリア政権が、シリアの民衆を脅かしていることを知っている。しかし、今回の事件は、アサド政権が、自国民のみならず、トルコの安全保障にとっても、明白で差し迫った脅威となっていることを明らかにした。この事件後、もはや状況は新しい段階に入った。トルコとして、シリア政権がトルコの国境でひきおこす安全保障上のリスクを、いかなる形でも容赦しない。対応なしでは済まされない。」

■「国境に近づくシリア軍の構成員は、軍事的標的となる」

トルコ国軍の行動規則も現在の状況にあわせて変更されたと述べるエルドアン首相は、「シリア側から、トルコ国境にむけ、安全保障上のリスクや危険を引き起こす形で行われる、いかなる軍事的な行為もトルコに対する攻撃とみなされる。軍事的標的として対応される」と述べた。シリア政権に対し、誤った行動をとって、トルコの真意を試すようなことをしないよう警告するエルドアン首相は、トルコが、国境への侵犯によりその態度を、すなわち友好的態度をとるか、敵対的態度をとるかをテストされるような国ではないと強調し、「もしこの件を、まだよくわからないというものがあるなら、我々は躊躇なく次のことを告げる。トルコは試されるような国ではなく、そのことを、はっきり、明確に、決然と証明する」と述べた。

エルドアン首相は、シリアがトルコ軍機を国際空域で撃墜したことが各種の証拠からはっきりしたとのべ、「トルコは友好国に信頼される国だが、(他国に対する)トルコの友情とおなじほど、(他国の敵対行為への)報復も激しく厳しいものとなる」と述べた。

(中略)

■「トルコはシリア民衆の味方」

トルコが国際空域で自国の飛行機が攻撃されたことに対し無言でいるような国ではないと強調するエルドアン首相は、事件に関し国際法の枠組みで毅然とした態度をとると述べた。「シリア民衆はトルコの兄弟である。彼らが、手を血で汚した専制君主やその一味から救われるまで、トルコ国民は必要なすべての支援を行う。ここアンカラから今一度、シリアの友に心から呼びかける。かならずや、神の助けがある。正しい戦いの味方であることを、今一度、表明する」と述べるエルドアン首相は、民族主義者行動党のバフチェリ党首に対し、事件についての協働の発言に感謝した。.

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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:26849 )