Abbas Güçlüコラム:大学入試、「試合途中のルール変更に、ノー」
2012年07月18日付 Milliyet 紙

試合途中のルール変更の是非を問う議論に、行政裁判所は終止符を打った。しかし高等教育機構(YÖK)は、今回もどこ吹く風なのか?さらに重要なことは、行政裁判所が執行停止を決定し、元の入試方法に戻ると、どんな問題が表面化するか?法律専門家の以下のような見解に、受験生は怒りを抱くだろう。
そうならないことを望むが・・・。

■YÖKは法律を知らないのか?

その過程を再考する必要がある:

大学入試の採点の際、中等教育の修了成績のみか、それとも中等教育修了成績とともに高等教育資格試験(YGS) や学部決定試験(LYS)での点数も考慮にいれるか?
YÖKは、数か月前、中等教育の修了成績のみを基準にするといったが、裁判になり、その決定は一旦忘れられた。しかし、その後また言い始めたため、この件はトルコ大国民議会(TBMM)の俎上に乗った。そして、総括議案の条項の一つに加えられ、中等教育の成績の平均が、以前出されたように、大学入試の採点に加味されることが検討される予定である。

しかし、この議案が出ているにもかかわらず、YÖKは最近発表した手引書で、中等教育の修了成績のみを考慮すると再度宣言した。YÖKのこの主張は、特に理系の高校やアナドル高校のような進学校の受験生に不利になる。受験生は再度行政裁判所に訴えることとなった。行政裁判所は、執行停止の必要はない、そもそも停止する必要のある状況などない、との決定を昨日発表した。TBMMの決定は明白で強いメッセージであった。

■さて今後どうなる?

この件に関して、受験生のために執行停止の決定をもたらした弁護士の1人、セヴィンチ・オゼル弁護士のコメントは以下のようだ:

「行政裁判所は次のようなことを言っている:法律第6353号の第10条(総括議案)及び第2547号の高等教育法に第62条が暫定的に追加された。この 条項により、大学入試及び大学振り分けにおいて、高等教育機構が以前に明らかにした方法が有効となった。これは、2011年11月30日-12月1日 YÖK総会で及び2011.21.1120で決定された方法である。

これは手引書で当初発表された中等教育の成績点を重視する採点方式である。総括議案の方針もまさしくこれである。したがって、法律第6353号 (総括議案)にしたがい、今年は中等教育成績点(OBP)に重きを置く採点方式にする必要がある。このため、執行停止の理由がなくなった。今年の中等教育の採点には、中等教育の修了成績や一年次の成績も充分考慮に入れなければならない。」

■手引書を変更しなくてはならない!

YÖKは、行政裁判所のこの決定に、頑な態度をとりつつ、行政裁判所の「この決定に従わなくてはならない」という形の通告に従わなければどうなる?オゼル弁護士のコメントにも注目したい:

「YÖKがOKと言えば手引書は変更され、たとえ「続行」と抵抗したとしても、裁判の決定によって手引書は変更されるだろう。」

だが、それほど簡単にいくだろうか?新たな他の問題が生じるだろうか?受験生はこの推測を耳にすることさえ嫌がるのは確かだ。しかし、法律専門家は次のことを予想している:

「実際YÖKがこの決定に沿って、新たな修正をすることが必要だ。だが思うに、それは行われないだろう。このため、最終発表された手引書の執行停止の要求が、明日 (今日)あたり行政裁判所に申告され、行政裁判所は確実に執行停止するだろう。今回も高校の校長陣から、新方針に沿って得点が集計され、報告され、再集計がとられ、もちろんこのため新しい選択肢ができ、その結果も発表されるだろう。さて、大学登録の手続きは1月中だ・・。」

お願いだから、絶対このようなナンセンスなことがあろうか、などと考えたりしないでくれ。YÖKやÖSYM(大学入試センター)ならありうることだ!

■拙速な決定!

学生生活に影響を与える決定が話題となる際に、どうか少し細心の注意を払って行動してください。常々、こうしたいからこうする、と物事を決めないで欲しいし、法律を生み出さないで欲しい。さらに重要なことは、この決定を1年を通した議論を経た後、施行するように。TBMM又はYÖK総会にて生じていない議論や通告が、世論では活気づいているのだ。このように、TBMMや、国民教育省(MEB)、YÖKが犯したといえる過ちは、施行前に変更の機会を捉え、その痛みを感じていないことだ。

もしくは、以前に何度も目撃したような、また目下議論しているような、そしてさらに気が滅入るような事態を、目撃することになるだろう。

とどのつまり:多分、教育における強制の時代は終焉を迎えたのだ!

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( 翻訳者:大久保はるか )
( 記事ID:27061 )