首相「カラジャアフメト・ジェムエヴィは違法」発言にアレヴィー団体反発
2012年08月06日付 Radikal 紙


レジェプ・タイイプ・エルドアン首相が民営放送局の番組において、カラジャアフメト霊廟に隣接するジェムエヴィについて行なった「あのジェムエヴィは異様なかたちでそこに建てられた。今でも違法だ。許可されていない。カラジャアフメト霊廟の隣で化物のように建っている」との発言に対し、カラジャアフメト・スルタン協会ムハッレム・エルジャン会長が最初の批判を行なった。

エルジャン会長は「あらゆる信仰に対し同等の距離を保つべき立場にある首相が、何百万人ものアレヴィー派とベクタシー派の市民が礼拝を行なう場所を『化物』と呼ぶなど、スピーチでいつも団結と連帯を語る首相らしくなかった。この言葉はアレヴィー・コミュニティと私たちを深く傷つけた」と述べた。

ムハッレム・エルジャン氏はこの件に関し記者会見を開き、礼拝所と認められず、このために公共事業の対象とならないジェムエヴィが認可される見込みはないとし、次のように語った:「トルコに900あるジェムエヴィのほぼ全てに対し、差別政策のせいで許可が下りていない。ジェムエヴィが違法で無許可であることの結果は、アレヴィーでなく国の舵取りをする人たちに探すべきだ。」

また同氏は次のように続けた:

「首相が、昨夜出演したテレビ番組でカラジャアフメト・ジェムエヴィについて行なった『あのジェムエヴィは霊廟の隣に建つ化物だ』との発言を、我々は悲しく残念に思っている。あらゆる信仰に対し同等の距離を保つべき立場にある首相が、何百万人ものアレヴィー派とベクタシー派の市民が礼拝を行なう場所を『化物』と呼ぶなど、スピーチでいつも団結と連帯を語る首相らしくなかった。この言葉はアレヴィー・コミュニティと私たちを深く傷つけた。
スレイマン一世の時代に建てられたカラジャアフメト・スルタン霊廟は、ハジュ・ベクタシとアブダル・ムサの霊廟と共にアレヴィー派の三大聖地の一つである。アレヴィーたちは巨大なイスタンブルで場所を見つけることができず仕方なく墓地の中にジェムエヴィを建てたのではない。この霊廟がアレヴィーにとって神聖な場所であるからこそ、ここにジェムエヴィを建てたのだ。
1994年にここに建築予定のジェムエヴィのために修道場(デルギャーフ)の建築様式で建築計画が立てられた。その計画を実現するため、当時のイスタンブル広域市長であったヌレッティン・ソゼン氏と記念建造物委員会の委員たちによって話し合いが行われた。法律の範囲内でこのプロジェクトを進めようという我々の試みは、エルドアン氏が地方選挙でイスタンブル広域市長に当選したことによって水の泡になった。エルドアン首相は『墓地内でのジェムエヴィの建設を認めない』と言い、ジェムエヴィに解体業者を派遣した。しかしカラジャアフメト墓地の敷地内には3堂のモスクが存在する。モスクは宗務庁によって礼拝所と見なされているため、公共工事の対象であり公認されている。なぜ首相が18年前の出来事を今になって再び話題にしたのか、理解に苦しむ。」

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( 翻訳者:篁日向子 )
( 記事ID:27286 )