断食をしている人は何パーセント?―米PEW社アンケート
2012年08月10日付 Zaman 紙

世界的規模でアンケートを行うことで知られている米国に本社を置くPewのアンケート調査によると、トルコでは、国民の67%が、人生において宗教が「とても重要」と回答している。国民の84%が断食しており、43%が毎日礼拝を行っている。

世界的に有名な米国の調査会社Pewが、39か国でイスラム教及びイスラム教徒について包括的に行ったアンケート調査の結果を発表した。「世界のイスラム教徒:統一性と多様性」というタイトルのアンケートによると、トルコ国民の67%が宗教の人生における位置づけを「とても重要」と回答している。「やや重要」は21%、「全く重要ではない」と回答したのは3%だった。同アンケートによると、国民の84%が、ラマザン期間中に断食をしている。施しを行う人は72%である。同アンケートでは、トルコ国民の43%が日常的に礼拝を行っている。これによると、国民の27%が1日5回、15%が1日数回礼拝を行っている。44%は、少なくとも週1回モスクへ行っている。全くモスクへ行かないと回答した人は23%である。国民の72%は、コーランを詠んでいる。トルコ国民の49%は魔力を信じており、23%が魔除けを携帯している。

3万8千人と対面形式で行われたこのアンケートでは、イスラム教徒が、イマームの条件については統一した見解を持っているが、宗教とのかかわりやイスラムの多様な解釈に余地があるかどうかという点に関しては、意見が分かれていることが明らかになっている。アンケートの対象となった39か国の半数以上では、少なくとも国民の90%がラマザン期間中断食をしている。しかし、この割合が、中央アジアでは60%、南東欧では52%と低くなっている。礼拝を行う割合がもっとも高い地域は、サブサハラの国々が注目される:ガーナ(94%)、カメルーン(95%)、ナイジェリア(90%)、セネガル(87%)。


■国民の大多数がアレヴィーを宗教的同胞とみなしている

イスラム教徒の4分の1が、自分を「スンニー派」「シーア派」と定義する一方で、残りの大部分は、「ただのイスラム教徒」と認識している。宗派的アイデンティティが、中央アジア、ロシア及びバルカン半島のイスラム教徒の間であまり重視されていないことが伺える。しかし、南部アジア、中東・北アフリカ地域では、宗派のアイデンティティが重視される。例えば、エジプトやモロッコで、国民の半数以上はシーア派イスラム教徒と認識していない。しかし、シーア派が多数を占めるイラクやレバノンでは、正反対の結果が出る。この2か国で、国民の大部分(イラク-92%、レバノン-88%)が、シーア派イスラム教徒であると自認している。トルコでは、国民の89%が自分をスンニー派、5%が「アレヴィー」であるとしている。国民の大部分は、アレヴィーを宗教的同胞であると認識している。69%もの人々がアレヴィーをイスラム教徒と認識しているが、15%は認めていない。

アンケートでは、「イスラム教を理解するには一つの道しかないのか、それとも様々な解釈が可能か」という質問に、39か国中32か国で、イスラム教徒の少なくとも半数が、「一つの道しかない」と回答している。アンケートによると、死ぬ前にマフディー(世界の終末前に現れる救い主)が来ると信じている人は、トルコで68%、イラクで72%、チュニジアで67%であった。

(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介
されています。)

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( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:27309 )