エジプト:軍はシナイでの長期戦に向け準備
2012年08月10日付 al-Hayat 紙

■エジプト:軍はシナイでの長期戦に向け準備

2012年8月10日 金曜日 『アル=ハヤート』

【カイロ:ムハンマド・サラーフ】

エジプト軍はシナイ半島中央部の山岳に立てこもっている武装集団との長期戦に向け、シナイでの部隊を増強した。当局は、武装集団が数日前に国境警備地点を襲撃し、16人の兵士が殺害されたとして非難している。

シナイでの事件は、大統領と軍最高評議会を歩み寄らせた思われる。ムハンマド・ムルスィー大統領は、昨日(9日)シナイでの状況を議論するために、軍最高評議会議長であるフサイン・タンターウィー国防相兼陸軍元帥との会議を開いた。この種の会合は、過去3日間で3回目である。軍部および治安部の指導者ら、特に総合情報局長官の解任の後、このことによりムルスィー大統領は、組閣が原因で同大統領を批判していた彼の協力者の一部を引き戻すことができるようになった。

会議が行われた一方で、北部および中部シナイの諸都市に、戦車60台、トラック30台、装甲四駆車20台、大型装甲車15台、加えて大型兵員輸送車12台、軍事警察の車10台を含む重火器の車列が入った。

この増援部隊の展開は、シナイ半島中部の山岳部をはじめとする武装勢力の根城への軍事作戦が、数時間のうちに激化することを示唆している。この種の増援はイスラエルとの和平合意以来初めてのことであるが、イスラエルとの和平合意はシナイ半島におけるエジプト軍の駐留に制限を課していた。

また、工兵隊がガザ地区に接続する密輸用トンネルを沈めるために水ポンプを使用し、開口部を閉じるために巨大な岩を運搬したことが報告された。ガザ地区との境界上では、エジプト当局が把握していないトンネルの所在を探索するため、地上センサーが作動しているとのことだ。

軍部高官は本紙に対し、「昨日アル=アリーシュに到着した増援部隊は、シナイ中央の山岳地帯および砂漠地帯に移動する予定である。同様に、増援部隊の一部はアル=アリーシュ市とラファフとの間の道路沿いの諸拠点に展開する予定である。」と述べた。

同高官は、「これらの増援はシナイの犯罪集団の病巣を完全に排除する計画の枠組み内で行われるものである。」と指摘した。また同高官は、「作戦は任務完遂のために一定の期間を要する。また、時間の経過とともにイーグル計画の一環としてより多くの増援がなされるだろう。」と認め、作戦コード名を述べた。

(後略)

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( 翻訳者:辰巳新 )
( 記事ID:27331 )