ヒオス島(サクズ島)山火事続くギリシャ、トルコの援助支援を拒否
2012年08月20日付 Hurriyet 紙


■チェシュメの対岸ヒオス島(トルコ名サクズ島)は3日間炎の中

チェシュメとヒオスの間は8海里(約15キロ)の距離だ。つまり手を伸ばせば触れられるほど近い。フェリーでは45分でヒオス島に到着できる。このような状況なので、引かれた国境線は無いようなものだが、時々チェシュメとヒオス島の地元の人々の間には「国境線」が現れる。
漁師たちは互いに近づいてこの国境線を超えずに挨拶している。時には失くした魚網を見つけ出し、互いに助け合っている。チェシュメとヒオス島の人々の間には映画のシナリオになり得るような友情の物語がある。ヒオス島に行けば、商人が「隣人よ、ようこそ」と歓迎してくれる。


■トルコの支援の提案を拒否

さて、両者の間にこのような隣人関係があると、時々国境線が忘れられ一方が困ったときに、「援助に向かいましょう」という言葉も口をついて出てしまう。ヒオス島が3日間、猛烈に燃えているとき、対岸の人々も「どうしたら良いだろうか」と考える。しかし、島の5分の1人が灰になったといわれる火事について、ギリシャ当局は支援を望んでおらず、支援の申し入れも拒否したことが明らかになった。

島やギリシャとの商業関係を発展させるために何年間も努力し、いくつかの事業に着手していたイズミル商工会議所会長エクレム・デミルタシュ氏は、火事を聞いた瞬間に援助の申し入れをしたと述べ、以下のように説明した。「火事の初日、ヒオス島に、県庁に電話をしました。『もし必要なら、支援しましょうか』と我々は言いました。しかし返答はありませんでした。実は5〜6年前から、コスタス・カラマンリス元首相時代(~2009年)にまでわたって事業を展開していました。『火事に対して、消し止めるために協力しましょう』と我々は言いました。彼らはEU火災第4プロジェクトに含まれているといいました、また火災第5プロジェクトの中にも入っているといいました。我々にも『あなたたちも入ってください、火災第6プロジェクトができるといいが』と言いました。火災第4プロジェクトの中にはイタリア、フランス、スペイン、そしてポルトガルが含まれていました。我々も『あなたたちも火事になった場合、スペインやポルトガルから援助に来るまで我々が最も近くにいるのです。すぐに消し止めることができる』と言いました、しかし彼らは話をきいてくれませんでした。去年、ロードス島の火事にも援助を申し出ましたが、彼らはそれを望みませんでした。今回も望んでおらず、島の最大の収入源であるヒオスの木も燃えてしまいました。我々も対岸から眺めて、火災を見るにつけ、心を痛めています」



チェシュメ市長ファイク・トゥトゥンジュオール氏も、ヒオス県知事に電話して「困ったことがあれば支援する準備はある。すぐに行く事が出来る」と言ったにも関わらず、ヒオス県知事は、火事は沈静化しつつあると言って感謝の言葉を述べた、と語った。

一方、森林地域総局長も、国際問題であるのでギリシャの援助要請が無いと動けないということを、そして自分たちにギリシャからこれまで一切要請がなかったことを述べた。

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( 翻訳者:門野淑香 )
( 記事ID:27406 )