入学回避へ診断書のための長い列ー444制混乱
2012年08月28日付 Radikal 紙


「ちっちゃな一年生」の小学校入学まであと15日を残したが、いまだ4+4+4制度をめぐる混乱は続いている。病院の廊下には、診断書を求める保護者たちの列ができている。

始業式までわずかとなった。66~72ヵ月の子どもをもつ家族は、「(就学には)まだ小さく早すぎる」と主張し、子どもを学校に入学させなくて済むように診断書を求めて列をなしている。児童精神医学を専門とするファーティフ・ジェイラン医師は、検査に来た子どもたちのおよそ75%が就学に適当でないと話した。

学校は9月17日に始まる。しかし「4+4+4」と呼ばれるこの新しい教育制度は、新入生の「順応プログラム」のため、実質上9月10日から始まることとなる。新教育制度をめぐる議論が続く中、子どもの就学は早すぎると考える保護者たちは診断書を求めている。この件に関し、サミ・ウルス病院の児童精神科医ファーティフ・ジェイラン氏は、最近、診断書発行の申請が増加したと話す。
ジェイラン医師は、検査に来た子どもたち75%以上について、就学に不適当とする診断書が発行されていると述べ、ヨーロッパにも同様の教育制度が存在するが、トルコでの導入はとても急であると語った。また、「学校が始まれば、1.5歳ほどの年齢差がある子どもたちが同じ教室で授業を受けることになる。さらにこうした子どもたちが大人数のクラスで教育を受けることになれば、さまざまな問題が生じるだろう」と述べた。

■検査はどのように行なわれるか?

児童精神科のファーティフ・ジェイラン医師の話:3種類の検査が行なわれる。身体検査では、子どもたちの身長と体重に加えて、鉛筆を握れるかどうかといった点を見る。精神検査では、不安障害があるか、母親から離れられるか、引っ込み思案か、過度のストレスや落ち込みはあるか、といった点を見る。知能検査では、我々の方法を用いて理解力や把握力を調べながら、認知発達の程度を見る。知能テストを行なう場合もある。

■なぜ就学させたがらないのか?

保護者たちも新しい教育制度に不満を持っており、子どもたちはまだ幼児期を終えたばかりで、自分の考えを伝えるのが難しいと主張している。多くの保護者が、子供は家でもトイレや衛生面で親の手伝いが必要であり、これを混み合った学校で衛生的に済ませることは無理であると訴えている。また保護者は、教師が5~6歳の子どもの教育に必要な教材を十分に揃えていないことを心配しており、新教育制度に移行しても、教師がこれに必要な教育を受けていないのではと主張している。

■保護者から子どもに指示:お医者さんに間違いを言いなさい

病院の廊下で興味深い光景が見られた。検査の前に、家族が子どもにテストでいい点を取らないように言い聞かせていたのだ。ここでは保護者に数分のあいだ診察室の外に出てもらい、子どもと一対一で検査を行なう。この検査で「修学に不適当」と診断されるために、子どもにわざと間違った答えを医者に言うよう指示する家族もいる。

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( 翻訳者:篁日向子 )
( 記事ID:27465 )