İsmet Berkan コラム:CHPのクルド問題への態度はどっちなのか
2012年09月21日付 Hurriyet 紙

共和人民党(CHP)は、数ヶ月前に多くの積極的な取り組みを始めた。まず、与党の公正発展党(AKP)を始め、国会の全ての政党で組織される「解決模索委員会」の設置を呼びかけ、より正確にはこのような性格をもつ国会委員会を提言した。

この提言にAKPは前向きに回答した。平和民主党(BDP)も同様であったが、民族主義者行動党(MHP)は話し合いさえも受け入れなかった。CHPのケマル・クルチダルオール党首と、AKP党首のレジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、この提言について会談を設けた。その後AKPは会見を行い、「もし他党がこの提言を受け入れないのなら、私たちは単独でCHPとの共同作業を続けるでしょうし、両党は協力して多くのことを解決することが出来るでしょう」と語った。

しかし、その日以降CHPは自身の提言を忘れてしまい、よってAKPとの2党による折衝プロセス、或いは常設委員会の設置提言も親のない子どものように行き場を失った。
しかしながら、当初は前向きな雰囲気があり、そして実際AKPとCHPが合意したなら多くの前向きな改革が行われていただろう。両党が全国会議員の8割を構成していることを忘れてはならない。

CHDのクルチダルオール党首は、その頃「我々には包括的解決の提言がありますが、これを今は説明いたしません、他党に対し、「さぁ、我々の提案に同意してください」と言ったかのようにならないために。各党の見解それぞれに価値があるのです」と発言していた。

その間に多くの時間が過ぎ、またCHPが自身の提言の追求を断念したように思われる。つまり、いまが問うべき時なのだろう。一体、CHPの包括的解決案とは何なのか?

なぜなら、最近、とりわけCHPの公式スポークスマンであるハールク・コチ議員の幾つかの発言が、CHPのクルド問題に対する基本姿勢が再びMHP寄りになりつつあるとの印象を与えているからである。

コチ議員は、CHPの幹部会議の後に姿を見せ、新聞記者達に対して「CHPを代表してお話しいたします」として、クルディスタン労働者党(PKK、非合法組織)との間で行われたオスロ交渉について、かつて度々MHPによって問われていた質問を再び問い、同じ様な主張を繰り返し発言している。

昨日クルチダルオール党首がオスロのような交渉は賛成であると述べたのだが、人はそれでもなお疑問に思っている。すなわち、CHPの本当の見解はどちらなのか?CHPの見解は、コチ議員によって発言されたように、テロ組織と交渉し、それに譲歩したことで政府を非難する見解なのか。それとも(クルチダルオール党首によって発言されたように)「この様な交渉があることに差し支えはない」との見解なのだろうか?

おそらくは、もっとも適切であるのは次のように尋ねることだ。一体、CHPはトルコにおけるクルド問題及びテロ問題の解決について、実際どう考えているのか、と。用意してあるといわれるCHPの解決案とは何なのだろうか。

(後略)

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( 翻訳者:濱田裕樹 )
( 記事ID:27665 )