金角湾にボスフォラス海峡の海水注入始まる―金角湾浄化プロジェクト
2012年10月21日付 Hurriyet 紙


10月21日、ボスフォラス海峡のきれいで酸素の多い海水が、金角湾へと注入され始めた。

イスタンブル広域市が3年半かけて行ってきたプロジェクトにより、ボスフォラス海峡から直径2.2メートルのパイプで1日当たり26万立方メートルの海水が金角湾へと注入されることになる。試行は終わっており、10月21日14時に、エルドアン首相を迎えてキャウトハーネで開通式が行われる。このプロジェクトは、金角湾の海水を一新し生息する生物の種類を増やすことが期待されており、海水はサルイェルのチャユルバシュから全長5キロメートルのパイプを通ってアヤズアーへと引かれ、ここで地上に出、23メートル持ち上げられてキャウトハーネ川へと注がれる。川を9キロメートル下ると、金角湾へ流れ出る。エルドアン首相はイスタンブル広域市長であった時代に、浄化プロジェクトの枠組みで、金角湾からアリベイキョイ採石場跡まで巨大なパイプを建設させたことがあった。金角湾の底から500万立方メートルの泥が吸い上げられ、この採石場跡の穴を埋めた。泥で埋められた18万平方メートルの敷地は、緑地化された。この取り組みの後、金角湾では多くの種類の魚が再び生息し始めるようになり、プロジェクトは世界大都市連合の「メトロポリス」賞で第一位になった。

■104年前に戻る

1722年に夏の別荘として最初のサダバド宮殿がキャウトハーネ川岸に建てられた。宮殿の一部として、ジェトヴェリ・スィムという名の運河、二つの貯水池、眺めの良いあずまやや、二つの滝が建設されていた。10月21日の開通式典もここで行われる。

■金角湾に費やされた額は7億5800万ドル

*サルイェルから引かれる海水は、パイプと吸い上げポンプを通って金角湾へ到達する。このプロジェクトには4400万リラが費やされた。金角湾浄化のために今日までに費やされた合計金額は、7億5800万ドルである。

*アヤズアーとサルイェル区チャユルバシュの間には、全長5キロメートル直径2.2メートルのパイプが建設された。海水は地下21メートルからポンプでアヤズアー川へと吸い上げられ、1日当たり26万立方メートルの海水が金角湾へと注入されることになる。金角湾環境保護プロジェクトの最終段階へは、4億3400万リラが費やされている。

*プロジェクト開始時、金角湾の水深は50センチメートルにほど下がっていた。汚染のためボートは進まないほどだった。

*金角湾環境保護プロジェクトは、タイイプ・エルドアン首相がイスタンブル広域市長時代、つまり1995年に始まった。

*まず最初に金角湾岸の工業施設が撤去された。金角湾の両岸に汚水集約所・パイプが建設された。

*金角湾の海底から、悪臭のもととなっていた500万立方メートルの泥が撤去された。この泥で埋められた18万平方メートルの敷地には、ディズニーランドのようなテーマパークが建設されている。

*汚染のために機能しなくなっていた海上交通が再開した。泥の中に沈んでいたフェスハーネ(旧軍服工場)は修復され、(コングレス・センターとして)営業開始した。バハリイェ・メヴレヴィーハーネと歴史的な旧ラーミー兵舎も修復された。

*都市の開発規制地区(SİT)とされているサダバド公園にある約10の歴史的建造物は修復され生まれ変わる予定だ。

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( 翻訳者:津久井優 )
( 記事ID:27966 )