サウジ:巡礼の儀式が最高潮に
2012年10月26日付 al-Hayat 紙


■200万人の巡礼者がアラファート山登頂とナフラの達成の後、儀式を続ける

2012年10月26日 金曜日 『アル=ハヤート』

【アラファート、ミナー、メッカ:ムナー・アル=マンジューミー、アブドゥッラー・ザウィード、アブドゥッラフマーン・バーワジール、ムアーズ・アル=ウマリー】

「二聖地の守護者」アブドゥッラー・ビン・アブドゥルアズィーズ国王は昨日(25日)、ミナーへ到着した。メッカへの巡礼者たちの休息と、彼らが儀式を快適かつ安全に行うためのサービスや施設を提供するものを直接監督した。これらのサービス・施設は、聖地において巡礼者らが全ての儀式を用意かつ安全に実施するもので、アブドゥッラー国王は巡礼者たちが巡礼の儀式の訪問場所を移動する全ての段階に安心感を与えるため監督を行った。これはアブドゥッラー国王にとって通常通りの訪問だ。サウジアラビア副首相兼防衛大臣であるサルマーン・ビン・アブドゥル王子が国王のミナー宮殿到着を出迎えた。

ミナーの宿営地は、本日(26日)の明け方に200万人以上の巡礼者を受け入れた。昨日、彼らはアラファートに逗留し、ムズダリファ(注:メッカ東方にある巡礼者の宿営地)で安全な夜を迎え、サウジアラビア当局がアッラーの客人へのサービスを通じて彼らを見守った。当局は巡礼者が昨日アラファート山へ登頂と、ナフラの後ムズダリファを経てミナーへと向かう2行程が不測の事故もなく成功したことを確認した。移動の状況は順調であり、限られた面積の中に多数の巡礼者がいるにもかかわらず、問題は起こらなかった。

メッカ州知事のハーリド・アル=ファイサル王子と巡礼大臣のバンダル・ハジャール博士はアラファート山登頂が記録的な速さで完了したことを確認し、すべての報告は安心できるもので、予期せぬ事態は発生しなかったと確認した。サウジアラビアの総ムフティーであるアブドゥルアズィーズ・アール・アッ=シャイフ師は昨日のナムラモスクでの演説の中で、イスラーム世界に見られる「混乱と不幸と悲劇と流血と財産の破壊」に対して激しい遺憾と悲しみを表明した。そして、ウンマ(注:イスラーム共同体)に大使、宗派的扇動を通じて騒乱を煽ることを警告し、統治者たちに「外国に影響されない」イスラーム国家の運営を求めた。また、同師は民主的・市民的国家への要求は、イスラーム法に適していないし、イスラームの教えを排除していて、クルアーンやスンナやイスラーム法の原則に反していると述べた。

また、アール・アッ=シャイフ師は、人類がアッラーの唯一性を信じることの必要性を強調し、人種差別の排除はイスラームの諸特性の一つで、「アッラーが仰ったように、色でもなく、言葉でもなく、性でもなく、部族でもなく、彼らは同じである。彼らの中で最も後期なのは、アッラーのそばに在る者である。」と述べた。

加えて「神への信仰の中には、国内外の政治においても、経済においても、教育においても、イスラーム法がイスラーム国家の体制の根拠となるということがあり、イスラーム法は生活のすべてを支配しているし、すべての場所と時間において有効であり、根拠が何であろうとも他のどの法律もイスラーム法に反することは許されない。そして、イスラーム法の絶対的な規定は否定の余地がない。イスラーム法の裁定について、或いはそれだけでなくアッラーの法全般に人々の意見を聞くことは、アッラー(の意見)以外無効である。」と述べた。

そして、サウジアラビア経済産業大臣はアラファートの日には巡礼者への食料配給は安定して行われ、早朝から経済産業省の監督班が物資の配布所や冷蔵室を頻繁に巡回した。

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( 翻訳者:野口雅貴 )
( 記事ID:28028 )