新「聖者」の誕生―実は・・・
2012年11月05日付 Milliyet 紙


ウスパルタ県ヤルヴァチ郡の羊飼いムヒッティン・カラコユンさんは、ゴミ捨て場で見つけたたくさんの花嫁衣装を使って近所の住民にいたずらを仕掛けた。カラコユンさんは、花嫁衣装を木にかけて「聖者が埋められた場所がある」との噂を流したのだ。

噂を信じた住民はその場所を見つけた。ヤルヴァチ郡のヒサラドゥ村に住む羊飼い、ウヒッティン・カラコユンさんは、10月22日羊を放牧するためス ルタン山に向かう途中、村を出てすぐのゴミ集積所で袋に入った古い花嫁衣装50着と、同数の洒落たシャツ、スカート、セーターなどを発見した。その袋を肩 に下げ、ヒサラドゥ村のボアズ・メヴキイで道路わきにおよそ1kmにわたって花嫁衣装やシャツなどを木にかけた。

道を通る人々は、その地域の「聖者の眠る場所」のすぐ近くの木に花嫁衣装やシャツがかけられているのを見て驚嘆した。村人たちのあいだで噂は口々に広ま り、関心を持った村人たちは花嫁衣装やシャツをつけた木を見るためにボアズ・メヴキイに殺到した。皆が目の前の光景を理解しようとする中、カラコユンさんは 「とある裕福な実業家が「聖者の眠る場所」に来て、結婚出来ない娘のために願をかけた。祈りが通じてその娘は結婚することが出来た。それでその男はこの花嫁衣装やシャツを揃え、木に着させていった」と説明した。その話を信じた多くの若い娘は、結婚するためにこの「聖者の眠る場所」に来て祈りを捧げるようになった。

ヤルヴァチでタクシーの運転手をするカラコユンさんのいとこのアフメト・カラコユンさんは、この出来事が全くのでたらめで、信じる必要はないと話 す。また、ムヒッティンさんが放牧をするスルタン山に向かう途中、ゴミの中で発見した花嫁衣装を木にかけたことと、その後このような噂話を信じさせようとし たと説明し、「いとこは大の冗談好きなのです。ゴミの中で花嫁衣装を見つけ、このようなことを思いついたのです。その間の事情を話してくれました。噂話をみんなすぐに信じたそうです。この出来事の後、ヤルヴァチには本当にたくさんの人が願いを叶えに来るようになりました」と話した。

■「皆を驚かせたかったんだ」

結婚し2児の父親でもあるムヒッティン・カラコユンさんは、ヒサラドゥ村の道路わきの木に冗談のつもりで花嫁衣装をかけたと話す。これほど関心が集まると思わなかったと説明し、この地域に「聖者の眠る場所」があり、何年もまえから多くの人々が祈りをささげたり願いを叶えるために来ており、「ここらで放牧をしているのでしばしばその人たちを見かけていました。犠牲祭の前にここを通りかかったときに花嫁衣装を見つけたのです。その時、今回の行為を思いついたのです。ゴミのそばで見つけた花嫁衣装を木にかけて行きました。翌日またここを通りかかった時人々が花嫁衣装の前で祈りを捧げているのを見ました。花嫁衣装の秘密を聞いてくる人には作り話をしました。みんなはそれを信じ、その日以降訪れる人の数は増えました」と話した。

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( 翻訳者:池永大駿 )
( 記事ID:28152 )