北イラクのクルド紙のPKK評「強引、身勝手」
2012年11月14日付 Milliyet 紙


北イラクのクルド系新聞であるルダウ紙は、PYD(民主統一党)(注1)が、シリアのクルド地域では「支配的」であるが、「ほぼ間違いなくカンディル(注2)から指示を受けており」、PKK(クルディスタン労働者党、非合法組織)は他のクルド系組織に「強硬路線をとり」、そして抑圧的だと評した。

ルダウ紙は記事およびコラムで、シリア戦闘機がトルコ・ジェイランプナルに隣接するシリアのラス・アル=アインを爆撃、多くのクルド人が犠牲となったと指摘する一方で、シリア国内のクルド地域ではPYDが「支配的であり」、「カンディルからの指示で動いていることはほぼ間違いない」と書いている。

ルダウ紙は分析で、PKKのシリア支部であるPYDが、PKKの拠点であるカンディルの指示で動いていると述べ、「別の言い方をすれば、シリアのクルディスタンで展開されることがらはPKKの指揮によるものだ」と語った。このことはPKKが「いつの日か政権を握ったら、クルディスタンのトルコ側をどう統治するかという問題に関し、情報収集をしているとみなしうるものだ」と紹介した。

同紙は「PKKは、シリアのクルディスタン地域で道路を支配下に置き。そして、政府組織を引き受け、住民の日常生活を上手にコントロールしている」と分析し、シリアでは別のクルド人政党や活動があることを指摘したのち、以下のことを述べた:

「もしPKKが、(他のクルド人)組織に強硬路線をとり、彼らに乱暴に接し、組織事務所を閉鎖させ、さらにそれぞれの(クルド人組織の)構成員を検問所で拘束するなら、さてPKKはこの先トルコのクルド人地域をさらにうまく統治するという保証はあるだろうか」

ラダウ紙は、他の(クルド人)組織も権利を有していると強調し、「PKKのリーダーたちは、彼らとPYDの間に距離を置くかもしれない。しかし、説得力はない。実際、PKKは、シリアのクルディスタンを支配しているし、彼らが行っているすべてのことは、世界中の何百万ものクルド人が注目している」と述べている。

(注1)シリア国内におけるPKK(クルディスタン労働者党、非合法組織)の関連組織
(注2) 北イラクの一地域でPKKのキャンプ(拠点)

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( 翻訳者:大久保はるか )
( 記事ID:28246 )