エジプト:与野党双方がデモを呼びかけ
2012年11月27日付 al-Hayat 紙


■エジプト:危機は「権力崩壊」の戦いへと変わる

2012年11月27日『アル=ハヤート』

【カイロ:ムハンマド・シラーヒ】 

今日(27日)エジプトは、今日予定されているデモがもたらすことを予想して息を殺している。このデモは、ムハンマド・ムルスィー大統領の反対者たちと同大統領の支持者たちが、憲法宣言の危機の政治的解決の地平が閉ざされた状況の中で行うものである。この憲法宣言は、この宣言によって大統領の権限を広げたものであり、大統領の決定の決定に対する司法の監視を停止したものである。一方、裁判官クラブは憲法宣言の全面撤回にこだわるようである。同クラブは、最高司法評議会による(司法の監視を受けない)大統領の決定を主権に関する諸決定に限るという提案を拒否した。

第四行政裁判所が来月からムルスィー大統領が発布した憲法宣言施行停止や廃止申し立てを審理すると決定した一方で、大統領府筋は「解説者の文書」をムルスィー氏と最高司法評議会との会議のあと公布する方針を明らかにした。この会議は昨日(26日)の夕方以降まで続いた。同文書は裁判官クラブと野党勢力が拒否した解決案である。裁判官クラブと野党勢力は、憲法宣言を完全撤回する決意である。

裁判官クラブの立場は法曹界の支持を得ているようである。すなわち、昨日(27日)には新裁判所が、同クラブが採択した職務停止決定に加わった。その一方で、より多くの大衆弁護士、検事総長代理人、その補佐官が司法の座に戻るよう要求した。

ムルスィー大統領は、最高司法評議会と会合を開き、マフムード・マッキー副大統領とタラアト・アブドゥッラー新検事総長も出席した。大統領府のヤースィル・アリー報道官は同会合の前に「大統領は司法の独立を完全に望んでいること、司法府の判決を尊重すること、移行期を迅速に完了させる根気強く行動すること、民主化を成功させることと立法権を選ばれた国会へ移譲することへの保証を確認した」と述べた。また「大統領は、エジプト人は政治的危機を乗り越えるだろうと非常に楽観的である」と付け加え「宣言にはいかなる形によってでも司法権を奪うようなものは何もなく、危機の原因は一部の人たちの曖昧さにある」と述べた。

危機に対するいかなる政治的解決の地平が閉ざされたことは、今日のデモの動員努力を強化しているように思われる。このデモは野党勢力がタハリール広場で組織し、憲法宣言に抗議する。また主要な野党勢力が参加する「国民救済戦線」は、デモの後に憲法宣言廃止まで座り込みをするよう呼びかけた。

「民衆潮流」設立者ハムディーン・サッバーヒー氏は戦線の会合後の記者会見で「大統領は国家を超越したいと望んでいるが、それを成し遂げるのは問題外である」と述べた。また社会民主党のムハンマド・アブー・アル=ガール党首は、大統領に「いかなる対話に入る前に、エジプト民衆に謝罪し、憲法宣言を廃止」するよう求めた。

これに対して、ムルスィー大統領の支持者たちは(大統領が行った)諸般の決定を支持してアル=ギザ県のカイロ大学広場に集結する。彼らの集結は、各県の大統領支持者の一部を広場に集結させ、多数をムスリム同胞団や自由公正党の事務所の確保のために地元に残すとの支持の下で行われる。

(後略)

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( 翻訳者:渡辺亜実 )
( 記事ID:28365 )