エジプト:タハリール広場に100万人規模の群衆、ムルスィー大統領の宣言に反対
2012年11月28日付 al-Hayat 紙

■エジプト:タハリール広場に100万人規模の群衆、ムルスィー大統領の宣言に反対

2012年11月28日『アル=ハヤート』

【カイロ:アフマド・ラヒーム】

昨日(27日)カイロのタハリール広場および各県で大規模な群衆が集まり、ムハンマド・ムルスィー大統領に対する圧力を強めた。ムルスィー大統領が憲法宣言を発布し、それにより自身の権限を拡大して大統領の決定を司法判断の対象外としたことに対して抗議を行うため、デモ参加者数十万人が集まったのだ。一方でムスリム同胞団は、各地方で大統領を支持するデモを組織するにとどめた。各都市の自由公正党本部前には、先週金曜日に起きたようなあらゆる襲撃から守るため、同胞団メンバー数百人が終結した。

ヒシャーム・カンディール首相があらゆる暴力行為と平和的デモからの逸脱に対処すると警告するなか、タハリール広場周辺、特にタハリール広場近くにありアメリカ大使館とウマル・マクラム・モスクに面したシモン・ボリバル広場では昨日、警察とデモ参加者の間で衝突が発生、ここ約9日間に起きた中でも最も激しい衝突となり、数十名が負傷した。警察はデモ参加者に対し大量の催涙ガスを散布し、広場全体をガスが覆った。

国民同盟党は、同党に所属する活動家のファトヒー・ガリーブ氏がタハリール広場で催涙ガスを吸い込んだ結果、窒息により死亡したと発表した。遠距離まで散布されたガスを吸い込んだ結果、広場全体で窒息により数十人の負傷者が発生したが、このことは、デモ隊への催涙ガスによる攻撃の激しさを物語る。ガスのにおいの強さからタハリール広場周辺の学校や商店は扉を閉ざした。また警察がデモ参加者を分散させるために投げた音響爆弾の音が響き、同様に、この地域を巡回し続けデモ参加者にガス弾を投げつける警察機動隊のサイレンが響いた。また救急車のサイレンの音も幾度となく聞こえた。

ウマル・マクラム・モスク側では、警察との衝突に少年や若者数百人が殺到して投石を行った。それに刺激されて、警察側の暴力も強まったことから、午前中に活動家らがデモ参加者と警察隊をさえぎる盾となり、衝突の停止に努めた。しかし、さらなる死者と数十人の負傷者が発生し、警察が過剰な暴力の行使による散会に固執したことで緊迫の度が増した結果、この努力は失敗に終わった。デモ参加者は、アメリカ大使館近くにあった警察車両に放火した。

(後略)

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( 翻訳者:辰巳新 )
( 記事ID:28373 )