シリア:反体制武装勢力はトルコで統合司令部を選出、ダマスカス空港地域の戦闘区域化を宣言
2012年12月07日付 al-Quds al-Arabi 紙


■シリア反体制武装勢力は統合司令部を選出、ダマスカス空港を戦闘区域とすると宣言

■首都周辺での軍増援、活動家らは攻撃を懸念

2012年12月7日『クドゥス・アラビー』

【ベイルート、ダマスカス:通信各社】

バッシャール・アル=アサド大統領打倒のために戦闘を続けるシリアの反体制武装勢力は、金曜日(7日)にダマスカス国際空港が戦闘区域になったことを明らかにし、市民人や航空会社に対して空港への接近が「個々人の責任の下に」あるものと警告した。一方、シリア人権監視団は、金曜日に増援がなされたダマスカス郊外各所に対する地上攻撃を複数の活動家が懸念しており、また首都周辺や南部で砲撃や戦闘行動が続いていると述べた。

先週の1週間にわたり、首都周辺での戦闘は激化した。これにより、西側の反アサド派の間では、約40,000人の死者を出した20カ月にわたる紛争の末にアル=アサドの終わりが近づいているという期待を抱かせた。

各国代表らが明らかにしたところによると、シリア反体制集団各派はトルコで開かれた会合において30人のメンバーからなる統合司令部を金曜日に協議の末に選出し、会議には世界各国の治安当局者が参加した。

匿名希望の代表者の一人は「複数の前線で司令部が組織された。我々は今まさに、軍司令官と各地域の政治連絡事務所の選出した」と述べた。

一方、シリア政府はそうした情勢ではないとしたうえで、軍が反体制派武装勢力をダマスカス郊外の拠点から駆逐し、その周辺一帯で集中鎮圧を試みていると主張している。

また現地の状況に詳しい多くの人々は、アル=アサドの終わりが近づいているという話は時期尚早だという。

戦闘が始まった2011年3月より状況を追っているシリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表は「戦闘が最終段階に到達したと考えるのは非論理的だ。メディア以外では大きな進展はなく、誰もが良い立場はないことは確かだ。シリア経済は行き詰まっているが、反乱軍にとっても状況はよくない。反乱軍が制圧したアレッポの一部地域に食べ者を見つけるのがやっとだし、軍からの砲撃に脅かされている」と述べた。

(後略)

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( 翻訳者:松屋直子 )
( 記事ID:28491 )