エジプト: 国民投票実施 アレキサンドリアではコプト教徒や女性の関心が目立つ
2012年12月16日付 Al-Ahram 紙


■エジプト:憲法をめぐる国民選挙に自由の列が戻ってきた

■アレキサンドリア:コプト教徒と女性の投票への前例のない参加

2012年12月16日『アル=アハラーム』

【ハサン・イマーム、フィクリー・アブドゥッサラーム、ナースィル・ジャウィーダ、ターリク・イスマーイール、ラーミー・ヤースィーン】

民主主義の光景と自由の列が昨日土曜日(15日)の朝から、投票所の前に戻ってきた。それは今朝から憲法改正の国民投票に票を投じる人の姿が順調に増えている渦中のことだ。そこでは、各投票所において女性とコプト教徒の国民投票への参加が特に目立ったが、投票所から離れたところでは、イスラーム系の潮流の支持者らが「はい」に投票を、市民系の潮流の支持者が「いいえ」への投票を呼びかけた。そして、警察と治安部隊が集中して治安維持にあたるなか、新憲法草案の国民投票が始まるために投票所は昨日の朝8時丁度に開いた。なおこの国民投票は、県(アレキサンドリア)の複数の地域にある17の選挙管理委員会を通して行われる。当県には349の本部と692の地方選挙管理委員会が含まれる。

多くのアレキサンドリア市民が投票所の前に朝早くから並ぶことを切望した。多くの選挙委員会、特にスィーディー・ビシル、アル=ムンタザ、アル=アサーフィラ地区の選挙委員会では長蛇の列がみられた。アレキサンドリアでの今回の選挙における有権者数は3,291,681人だ。

本紙がアレキサンドリア県東部の投票所を回るなかで、いくつかの投票所が8時半まで投票所の開設が遅れたことを確認した。また一部のイスラーム系潮流の人々が、投票所の外で市民に投票所の番号を案内したことを確認した。同様に、スィーディー・ビシルの一部の投票所では、裁判官も参加して投票作業に必要な道具があったにもかかわらず、投票所内の裁判官の補助を行う職員の欠員がみられた。

一方で、アレキサンドリアで投票監査を行っている「人権のための流星団体」は、最高選挙管理委員会の決定を歓迎した。この決定は、議会選挙と大統領選挙の監査登録者に対して投票の監査を許可するというものだ。

同団体はアレキサンドリアの7つの投票所で、職員の不在により開場が遅れたと報告した。なお、同団体は、憲法草案への国民投票における一連の活動により、ムスリム同胞団グループの1団体だとされている。開場が遅れたの投票所は、アッ=ラーシディーナにある各学校、マイアミー地区にあるアズハル専門学校、クウェート高校とアビー・キール地区にあるアブダ・マブルーク高校、スィーディー・ビシル地区にあるサラーハ・アッ=ディスキー高校、アッ=ラムル地区にあるウマル・アル=ムカーティー高校、アル=ジャムラク地区にあるラアス・アッ=ティーン小学校、ミーナー・アル=バサル(アレキサンドリア西部の投票地区)のターヒル・バク小学校、以上7つの投票所である。

同報告書では、海軍と警察が各選挙地区の治安維持に努めたなかで、暴漢による行為がなかったことと、投票が遅れた各投票所の外ではなにも発見できなかったことが付け加えられた。

治安情報筋によると、アル=アーミリーヤ地区のガイス・ジュムア小学校投票所では投票がスムーズに進み、投票者が投票所に次々に訪れたとのことだ。加えて同筋は、一昨日の金曜日(14日)の夜遅くに荷台付乗用車に乗る覆面姿をした約30人ほどが、投票所に攻撃をしかけたあと、投票所の治安維持を行っている海軍に対し撤退と国民投票の中止を求めた、と明らかにした。

(後略)

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( 翻訳者:小島明 )
( 記事ID:28581 )