■エジプト: 革命の若者たちは、革命2周年記念日に「憲法打倒」を要求する
2012年1月12日『アル=ハヤート』
【カイロ:本紙】
革命勢力が1月25日の諸般のデモで「憲法打倒」のスローガンと憲法改正要求を掲げる準備をしている間、政府は「憲法に合致するように立法を発展させる目的で、主要法規の議論・検討・検証」の為に「最高立法委員会」を形成した。
またヒシャーム・カンディール首相は、彼が委員長を務める「最高立法委員会」の設立決定を公布した。同委員会には、法務大臣、下院議員選挙まで立法権を管轄するシューラー議会(第2院)の立法委員会委員長、大統領府、首相府、下院およびシューラー議会、人権のための国民評議会からの代表たち、アル=アズハル高位の学者、キリスト教教会、立法のための法務次官、法官および公人(10人以上)が加わる。また委員会は、諸般の法案、大統領令、首相令の準備や議論・検討を担当する予定である。検討対象となる諸決定とは、新憲法制定後に公布または改正されるべきもの、または、省庁や様々な方面が、見直しや改善、法律とこれらの期間との調整のため委員会に送付したものである。これは、法律の重複、欠落、矛盾、曖昧さが無いこと、社会の需要に応じて法律の管理、統一、簡素化適用のための行動を保証するためである。また国家の政治とその哲学、民族的諸目的のために法律を適正化するためである。国家の政治、哲学、民族的諸目的とは、憲法が規定している。
また委員会には「新憲法に合致する立法行為の向上と革新を目的とした主要法規の調査、研究、見直し」が委託されるであろう。またこの決定は、革命の若者やリベラル勢力がデモを組織する準備を始めたなかで下された。革命2周年記念日である1月25日のデモは、大規模になると予想されている。このデモは、最近の国民投票で承認された憲法に反対するデモである。また「4月6日青年」運動の創始者であるアフマド・マーヒル氏は「この運動は全ての県で1月25日2周年の平和的活動に、熱烈に参加するだろう」と述べ「現時点も、デモの最終的な形態を決定するために他の若者団体や国民的勢力との調整が行われている。しかし、あらゆる勢力がデモの平和性と、デモの要求が正当であることを確認している」と指摘した。またマーヒル氏は、憲法改正の要求は「正当なことである」と強調し、憲法改正という正当な要求を合法性に対するクーデターだと示唆しようと試みる者は「誤っている」に過ぎないと強調した。そして「この憲法はそれを制定した者たちの証によって恥ずべきものになっている。特に、宗教右派勢力が下院議員選挙法の公布で独走したなか、憲法改正の方法は、依然として曖昧なままである」と付け加え、以下のように強調した。「ある政治党派が、全員が従い、その中で競争することになるゲームのルールを押しつけようとしていることは容認できない。(この押しつけは)現在自由公正党とムスリム同胞団がやっていることである。それゆえ、革命を作り出した国民的勢力と諸般の若者団体が政治的な競争のための公正なルールを作るための闘争を完遂することは正しいことだ」
(後略)
(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介
されています。)
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( 翻訳者:林まり )
( 記事ID:28857 )