エジプト:アメリカのマケイン上院議員来訪など
2013年01月18日付 al-Hayat 紙

■エジプト:アメリカのマケイン上院議員が政府、野党の双方と会談。ムルスィー大統領は「シオニスト」についての発言問題の鎮静化に努める

2013年1月18日 『アル=ハヤート』

【カイロ:アミーナ・ハイリー、アフマド・ムスタファー】

ジョン・マケイン議員を団長とする米国の上院議員団は昨日(16日)エジプトのムハンマド・ムルスィー大統領と主要反対勢力の代表に面会した。その会合では、移行期間の準備段階について大きな違いがあることが明らかになった。一方で、ムルスィー大統領はアメリカが抗議を引き起こしたことを受け、同大統領が2010年に述べたユダヤ人に関する発言の影響を、収束させることに努めた。

米国代表団は一昨日(15日)カイロに到着し、一連のマラソン会合を行った。会合はその日の午後にヒシャーム・カンディール首相から始まり(翌日)午前は国民救済戦線のアムル・ムーサー氏ら外交官のグループと会談を行った。立憲党党首で国民救済戦線世話役あるムハンマド・エルバラダイ氏と同戦線幹部団と会談を行う前に、マケイン氏はムルスィー大統領との会合を終えた。この会合には、ムハンマド・カーミル・アムル外相、イサーム・アル=ハッダード外交担当補佐官が同席した。

一方、エジプト大統領府は、アメリカの抗議を引き起こしたムルスィー大統領のシオニストに関する発言の影響を収束させることに努めた。ムルスィー大統領は昨日のマケイン氏との会合後の声明で、発言はイスラエルの2010年ガザ地区のパレスチナ人への攻撃についてのコメントの一部が報道されてしまったのであり、問題の発言はこのコメントの文脈の中でとらえられるべきものであることを強調した。

ムルスィー大統領はワシントンに本部を置く中東報道研究所が公表した会合で、シオニストを「吸血鬼であり戦争の仕掛け人、猿と豚の子孫」と述べた。しかし昨日のムルスィー大統領の声明は、同大統領が啓示宗教(訳注:ユダヤ教、キリスト教、イスラーム)をはじめとする諸宗教・信仰の自由・宗教行為を完全に尊重することを遵守し、ユダヤ教とその信徒と、無辜のパレスチナ人に対する暴力行為は分離されなければならないと指摘した。

(後略)

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( 翻訳者:小澤菜穂 )
( 記事ID:28931 )