エジプト:一市民がナポレオン・ボナパルトの告訴を要求
2013年01月19日付 Al-Nahar 紙


■エジプト:ナポレオン・ボナパルトがスフィンクスの鼻を破壊したのか

2013年1月19日『アン=ナハール』

【本紙】

今日、あるエジプト市民が、スフィンクスの鼻を破壊し、アズハルを冒涜したとして、フランスの故ナポレオン・ボナパルト将軍の告訴を要求した。

司法関係筋によると、カイロ北西のアル=ガルビーヤ県の市民はサーリフ・タウフィーク・イブラーヒームといい、タラアト・アブドゥッラー検事総長に次のように求める通知を提出した。「フランスの将軍ナポレオン・ボナパルトの告訴。これは、彼の軍勢がスフィンクスの鼻を壊し、軍勢の馬が高貴なアズハルを冒涜したことが理由である。また、このような不愉快な行為を行った者全員の告訴」

この市民は通知の中で、以下のように述べた。「私、市民、サーリフ・ビン・タウフィーク・ビン・イブラーヒーム・アール・サラームは、最大限の力をもって罪のない像を攻撃した者の告訴、判決の言い渡し、フランス国民からの謝罪の提出を要求する。さらに、恨みを買かったりフランスやその人民やフランスの従属者が戦争を仕掛けたり干渉したりすることがないよう、カリキュラムや教育課程、歴史の教科書での判決の明言を要求する」

加えて「フランス国民が、エジプトの偉大な像であるスフィンクスの鼻とその名誉、尊厳を返さなかったのなら、アッラー以外にひれ伏したことのないエジプト国民への、そして、エジプト国民の名誉と尊厳、高き鼻に対しての敵対行為であり、犯罪である」と書かれていた。

またその通知は「略奪され、盗まれたたエジプトの遺物の返還と、それを盗み、海外への密売を行った裏切り者への極刑」を要求した。

カイロ南部のギザのピラミッドの前に位置する、頭部が人間で、身体はライオンを表した有名な像「スフィンクス」は、エジプト第4王朝の4代目ファラオ、カフラー王が建設したが、その鼻は、ナポレオン・ボナパルトの指揮するフランス軍によって、エジプト遠征のはじめに、大砲の爆撃で破壊された。エジプト遠征は(1798年から1801年までの)3年間続き、フランス軍はフランス植民地主義者を駆逐するために始まった「第一次カイロ革命」を弾圧するために、騎馬でアズハルを捜索した。

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( 翻訳者:山田洋平 )
( 記事ID:28948 )