モルダード月14日〔西暦2012年8月4日〕に誘拐された48名のイラン人参詣者たちは、反バッシャール・アサド勢力によって囚われの身となっていた。
シリアで拉致された48名のイラン人参詣者たちは、事件発生からおよそ6ヶ月が経過した昨日、解放された。
「シリア自由軍」なるグループに関係した武装集団が、ダマスカス市リーフ地区でイラン人参詣者らを拉致したのは、モルダード月14日のことであった。その後、犯行グループはビデオ映像を通じて、拘束したイラン人たちは軍人であり、シリア現政権を支援するために同国に派遣されたものであると主張した。その直後にイラン政府筋はこの主張を否定し、人質になっている者たちは聖地参詣のためにシリアを訪れたイランの一般市民であると強調した。
その後、人質解放に向けた協議が多数行われた。イラン当局はこの件について、シリア政府や、反シリア勢力とつながりのある各国と数多くの話し合いを重ねながら、人質解放に向けて多大な努力を行った。すると、犯行グループはイランのシリア政権に対する支援中止などをしばしば要求するようになり、要求が受け入れられない場合は、人質らを殺害すると脅迫するに至った。
こうした中、アリー・アクバル・サーレヒー外相はしばらく前、シリアで拉致された48名のイラン人人質らについて、近くよい発表が行われるだろうと表明、そしてついに昨朝、複数の筋が人質全員の解放を報じたのであった。この報道につづき、在シリア・イラン大使館も同様の発表を行い、さらにその後、イラン外務省のホセイン・アミール・アブドッラーヒヤーン次官(アラブ・アフリカ担当)がIRNA(イラン国営通信)に対し「拉致された48名のイラン人参詣者は解放され、イラン当局に引き渡された」と述べた。
同氏はまた、「解放された人たちは、数時間後にもイスラームの祖国に帰還するだろう」と付け加えた。
IRNAはまた、これらの参詣者たちはダマスカスのドゥーマー地区で解放され、トルコ救命センターの関係者であるエッザト・シャーヒン氏が彼らに付き添っていると報じた。
■ 人質解放は囚人釈放と引き換えに
シリア広報省のハラフ・アル・ムフターフ次官は、イラン人参詣者らの解放のための取引は一切行われておらず、この解放は〔関係者らによる〕一致した集団的努力の賜であるとの見方を示しているが、しかしプレスTVをはじめとする複数のメディアは、シリア治安部隊に拘束されている複数の囚人たちの解放と引き換えに、イラン人たちは解放されたとしている。
これに先立ち、トルコ救命救援機構のブラト・イルドゥルム長官は、シリア反体制派に囚われているイラン人48名の解放に向けたトルコとカタールの仲裁が、成功を収めたことを指摘していた。
同氏は「合意にもとづき、シリア政権は2130名の囚人の解放を行い、それと引き換えに、反体制勢力は拘束中の48名のイラン人を解放することになるだろう。シリア政権の監獄から解放された者たちの中には、複数のトルコ人も含まれている」と述べた。
関連記事(シリアでイラン人参詣者48名が誘拐:巡礼参詣庁「参詣者らは個人的にシリアを旅行」)
原文をPDFファイルで見る
( 翻訳者:8406055 )
( 記事ID:28967 )