ババジャン副首相、ダヴォス会議でトルコ経済の秘訣を語る
2013年01月25日付 Zaman 紙

アリ・ババジャン副首相は、ダヴォスで開催されている世界経済フォーラムの年次総会で、世界的な(経済)危機の中でのトルコの秘訣を明らかにした。

世界経済危機と同じく、多くの国を債務危機へ引き込む財政支出の増加の落とし穴にはまらないよう予算の均衡を崩さず、経済に対する信用を確立し、経済成長を主として民間企業によって実現させ、雇用を促進してきたというババジャンの発言に、パネリストたちも同意した。

パネルの発表者の一人、国際労働機関(ILO)のガイ・ライダー事務局長は、議長を務めるアル・ジャズィーラ司会者のケマル・サンタマリアに、「もしこの会議 が本当に経済不況にフォーカスしたいのなら、パネリストの選択を間違えたのではないでしょうか。トルコとアイスランドは不況と何の関係があるのか、テーマにふさわしくないでしょう」と皮肉った。

ババジャン、ライダーとともにアイスランドのオラフル・ラグナル・グリムソン大統領、マレーシアのナジブ・アブドゥルラザク首相、中国の経済学者である李稻葵教授が参加した「経済不況とその危険性」というパネルでは、経済の立て直しや失業対策について議論が交わされた。

ババジャン副首相はパネル・ディスカッションで、トルコが世界経済危機の当初から経済政策の中心に「信用」という概念を据えてきたこと、消費者の信用と民間企業、銀行への信用を確保すること優先させてきたと述べた。

同副首相は、「もし一国の政府負債残高への不信が根本にあるのなら、財政支出を増やしても効果はなかったでしょう。追加支出によって目標通り経済は活気づくどころか、それがもたらす信用損失で疲弊しきってしまう」と確信し、こうした理由から経済危機において財政支出を増やすことより、ベルトをしっかりと 締めることを選んだと語った。

さらに、トルコの過去3年間での急速な経済成長は、主として民間企業によって確立されたと述べ、国家財政への負担とならないような大規模なインフラ投資で「建設‐経営‐引き渡し」というモデルを選択してきたことを説明した。

ババジャン副首相は、この過程で政府援助と税制優遇によって雇用を促進させ、失業者については職業訓練を重視する政策を実施してきたと語り、施策や急速な 経済成長のおかげで、ILOのデータで世界経済危機の当初から失業者数が最も急速に落ちこんだ国の一つとなり、その後4600万の追加雇用が生まれたと説明した。

ILOのライダー事務局長を初めとして、パネリストたちやディスカッションの発言者の多くは「トルコの行った政策は正しい」と債務危機にあるヨーロッパ各国の経済政策を批判した。

マレーシアのアブドゥルラザク首相は自国の経済的成功は、国際通貨基金(IMF)の提言を拒んだことに起因していると語った。

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( 翻訳者:鈴木直子 )
( 記事ID:29015 )