Fikret Bilaコラム:逮捕者続出で軍幹部も人材不足
2013年01月27日付 Milliyet 紙


司令官や大佐の勾留により海軍司令本部ではポスト就任が必要とされる階級の人材不足が発生している。ネジデト・オゼル参謀総長が現況を悲観し、ついに艦隊司令部のヌスレト・ギュネル海軍大将の離職を望んでいないことが明らかとなった。ギュネル海軍大将が1月に再び辞職を決め、しかしなが ら今回は翻意するよう説得できなかったことがわかった。

大統領府においてレジェプ・タイイプ・エルドアン首相とネジデト・オゼル参謀総長が木曜日を通例としてアブドゥッラー・ギュル大統領と行っている毎週の定例会談が今回は三者首脳会談という形で実現したのは、特に艦隊司令官の辞職や、海軍司令本部における司令官や大佐の欠如と関係していた。

8月には海軍司令官への就任が待たれていた艦隊司令部のヌスレト・ギュネル海軍大将の辞職により、ひとびとの視線は再び現職及び退職の将官や士官らが裁かれている裁判へと向けられた。

大統領府においてレジェプ・タイイプ・エルドアン首相とネジデト・オゼル参謀総長が毎週木曜日を通例としてアブドゥッラー・ギュル大統領と行う定例会談が今回は三者首脳会談という形で実現したことは、特に艦隊司令官の辞職や海軍司令本部における司令官や大佐の欠如と関係していた。この首脳会談のあと、 エルドアン首相が生中継で述べた以下のような発言も、舞台裏におけるこうした意見(の信憑性)を強めた。

「これらの中には海軍の兵士も陸軍の兵士もいる。そして現在これだけのフリゲート艦、戦艦、その他もろもろ…。つまりほとんどの司令官階級でそれら艦船に赴任させられる大佐は残っていない。こんな状況はありえない。今現在、軍の内部には400名に近い退職並びに現職の士官や下士官がいる。諜報問題も起きた。もっと深刻な問題は、組織形成、組織の構成員となったということだ。このような事柄の証拠があるならば、判決を下してほしい。そうすればすべてが 終わる。そうではなく、何百人もの士官や特にイルケル・バシュブー参謀総長を排除し、このような評価を下せば、全員の士気はがた落ちになるだろう。 そうなれば、こうした人々はテロとどのように戦うだろうか。」

エルドアン首相は、一部のメディアでトルコ国軍に対する不当な攻撃が行われたと話した。さらには新法についての取り組みに触れた。

■トルコ国軍における人材不足

私が昨日の接触で得た印象は、首相のこの件に関心や態度が軍の周辺では好感されているということだ。

大統領府における三者首脳会談は、ネジデト・オゼル参謀総長が、特に海軍司令本部における司令官級の人材不足、トルコ国軍内全般での問題、そして士気に関して問題提起したことが舞台裏で反響を呼んでいる。ネジデト・オゼル参謀総長が現況を悲観し、ついに艦隊司令部のヌスレト・ギュネル海軍大将の辞職を望んでいないことが明らかとなった。

ギュネル海軍大将は昨年の11月にも辞職の意向を示したが、ムラト・ビルゲル海軍司令官やネジデト・オゼル参謀総長によって翻意させられたことが伝えられる。しかし、ギュネル海軍大将が1月に再び辞職を決断し、今回は翻意させることに成功しなかったことがわかった。先週アンカラを訪れた艦隊司令官が、最初にムラト・ビルゲル海軍司令官と会談し、その後ネジデト・オゼル参謀総長が両名と会談したことは、舞台裏で囁かれる情報の1つだ。

オゼル参謀総長は、艦隊司令官の辞職を止める説得をできなかったという情報がある。また、オゼル参謀総長はギュネル海軍大将の辞職の決断を間違いだと考えているとも伝えられている。

■上位階級の人材

司令官や大佐の勾留により、海軍司令本部ではポスト就任が必要とされる階級における人材不足が起きている。

例えば、ギュネル海軍大将の辞職によって空席となる艦隊司令部のポストが要する階級は海軍大将だ。海軍には2つの大将級のポストが存在する。1つは海軍司令官で、もう1つが艦隊司令官だ。ギュネル海軍大将辞職により、現在は海軍において艦隊司令部に任命できる大将がいない。この任務にビュレント・ボスタノール海軍中将が代理として赴任させられることや、8月に海軍大将に昇格させられることが予想されている。

同様の人材不足は、海軍司令部の共同長官職でも起きている。これらの任務は海軍少将らによって遂行されることが必要である一方、勾留中という理由により、海軍准将らによって代理で遂行されている。

また、海軍兵学校においても海軍の教員士官が不足している。多くの司令官や士官が勾留されているために、下から上がってきた士官らは昇格期間を満たしていないため、ポスト相応の階級で任命が行われていない。

■勾留中の司令官

エルゲネコン、バルヨズ、そして諜報活動に関する裁判では、計21人の将軍と12人の海軍提督が逮捕された。勾留中の海軍関係者の内、2人は海軍中将の階級である。内5人は2013年、そして6人が2014年8月の諮問会議で昇進が評議される。昨年の措置が繰り返されれば、昇格されなかった人々は退官となる。

海軍におけるこの状況は、階級の待機期間という理由によって、昇格の連鎖構造に空白を生みかねない。

■後に続く辞任者は?

艦隊司令部のヌスレト・ギュネル海軍大将の辞職後、他にも辞職する人が出てくるかもしれないといった情報も世論に渦巻いた。ギョルジュク海軍工廠司令官 のシェヴキ・シェケレフェリ海軍准将、海軍司令本部評価・監督長のギュンドュザルプ・デミルス海軍准将も辞職を決断し、説得が試みられているという一部の 情報が報道された。

しかし、軍部周辺は艦隊司令官のギュネル海軍大将以外で上位階級の辞職は予定されていないと主張した。

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:29033 )