ヴェラーヤティー「最高指導者の許可なく米と交渉を行ったことは一度もない」
2013年01月27日付 Jam-e Jam 紙

 最高指導者国際問題担当顧問のヴェラーヤティー氏は、最高指導者によってアメリカとの交渉が許可された者などいないと指摘した上で、「法的根拠を要し、最高指導者の許可が必要とされるような交渉が行われたことは、一度もない」と述べた。

 アリー・ヴェラーヤティー氏はメフル通信とのインタビューの中で、しばらく前に飛び交った、アメリカとの間で話し合いが行われたとする内容の噂を否定した上で、「私はアメリカと一切交渉していない。〔噂に上った〕オマーンでも、それ以外の場所でも、したことはない」と語った。

 同氏はさらに、次のように続けた。

単にイラン人の身分証をもった人物が米当局と話をし、米当局がそのことを海外メディア向けに誇張して語り、イランとアメリカの間で現在交渉が行われているところだなどと話した、というようなことはあるかも知れない。しかしそのようなことは、国とは一切関わりのないことである。こうしたことに関し、誰が交渉したとかしなかったとかいったことは、私の知るところではない。

 同氏はその上で、「たとえ米当局がイランとの話し合いの事実を主張しているとしても、そのような事実は存在しない、もし何らかの話し合いがあったとしても、それは〔イラン・イスラーム共和国〕体制とは一切関係がないということを、最高指導者顧問として申し上げておく。われわれはオマーンでも、それ以外の場所でも、〔アメリカとは〕一切交渉していない」と強調した。

 ヴェラーヤティー氏はまた、ジョン・ケリー氏が米国務長官に指名されたことについて触れ、「もし理性がアメリカを支配しているのなら、アメリカは自らの政策を改めるべきだ」と述べた。

 同氏はまた、「核問題は、我が国の戦略的問題である。核エネルギーの平和利用は、イラン・イスラーム共和国が決して見逃すことのできない権利であり、このことは全員が意見の一致を見ていることである」と言明した。

「アメリカがイラクとアフガニスタンでの経験をイランで繰り返すようなことはないだろう」

 同氏はまた、「戦争について、彼らがアフガニスタンやイラクでの経験をイランで繰り返すようなことはないだろう。今日のアメリカは、イラクやアフガニスタンを攻撃したときのアメリカよりも弱体化している。そして今のイランは、イラクやアフガニスタンよりもずっと強力だ」と述べた。

 「イスラーム覚醒世界会議」の書記も務める同氏はまた、シリア情勢について、「シオニストたちへの抵抗に敵意を抱いている人々、そして域内や西洋の反動主義者たちは、シリアを攻撃することで、実際には《抵抗の黄金の輪》を攻撃しているのである」と指摘した。

 同氏はその上で、「もしシリアがヒズブッラーへの後方支援をしなかったならば、ヒズブッラーは〔2006年夏にイスラエル=レバノン間で発生した〕33日戦争で、またハマースは〔2008年12月から2009年1月にかけてイスラエル=ガザ間で起きた〕22日戦争で勝利を手にすることはなかっただろう。抵抗政策が堅調に進むか、あるいはあってはならないことだが、それが動揺するかについて、シリアは域内で極めて重要かつ根源的な役割を果たしているのである」と論じた。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:29038 )