エジプト:政治危機が激化が、軍部の足掛かり形成を促す
2013年01月31日付 al-Hayat 紙


■エジプト:政治危機が激化が、軍部の足掛かり形成を促す

2013年1月31日『アル=ハヤート』

【カイロ:本紙】

街頭での抗議行動がエスカレートするにつれ、エジプトの政治危機は激化の方向をたどり始めた。一方、戦略的連合をなし得た野党が、ムハンマド・ムルスィー大統領とその一派、つまりサラフィー主義の「アン=ヌール党」に対し政府との対話開始の会議に防衛相と内務相の参加を求めたのを受けて、軍部は政治的均衡のなかに足掛かりを有することになった。指導部は野党とサラフィー主義者の要求するヒシャーム・カンディール内閣の改造という方向性への非妥協を示し、一連の要求に関しては留保している。

タハリール広場一帯での警察とデモ参加者の間の衝突は続き、昨日(30日)は2人の死者が出たが、一方で、政府は外出禁止令の時間縮減によって、スエズ運河の諸都市での緊張の緩和を図った。しかし、野党側が明日(2月1日)複数の県においてデモを計画していることから、抗議行動はエスカレートすることが予想される。デモは「救済の金曜日」と名付けられたものの他、次の土曜日の「ポート・サイード競技場の虐殺」1周年記念がある。また、暴漢(バルタギーヤ)が、タハリール広場においてラクダや馬の背から攻撃をしかけ、革命に参加した若者に数10名の死者や負傷者を出した「ラクダの戦い」の2周年記念の日曜日を、革命勢力が祝う予定である。

また「救国戦線」の調整役であるムハンマド・アル=バラーダーイ氏は昨日、大統領に、防衛相のアブドゥル・ファッターハ・アッ=スィースィー、内務相のムハンマド・イブラーヒーム、政権党の「自由公正党」サラフィー主義運動「救国戦線」の参加する緊急会議を要請した。同氏はまた「暴力の停止が最優先事項であり『救国戦線』の提案した保証措置の履行を求めるための真摯な対話の開始は『救国戦線』内閣と憲法改正委員会により先導される」とした。

(後略)

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( 翻訳者:林まり )
( 記事ID:29071 )