ガラタサライ大学焼失の原因は、エレベーターのケーブル加熱と判明
2013年02月24日付 Milliyet 紙


消防局作成の報告書で、「ガラタサライ大学の築142年の校舎で発生した火災は、エレベーターのケ-ブルの過熱が原因だった」と発表された。

ガラタサライ大学で1月22日に発生し、築142年の歴史的建造物である校舎を焼け跡にした火災事故について、イスタンブル広域市消防局の専門家による報告書が完成した。ガラタサライ大学へも写しが送付された2ページの報告書には、火事の初期状況、消火活動、そして消火後に行われた調査結果による火災原因の特定過程が詳細に記載されていた。報告書では、火災の原因はエレベーターを吊るケーブルが過熱していたことであり、最初の異変が起きてから22分後に消防署に通報されていた。

■通報5分後に消火活動開始

報告書によれば、教員のビロル・ジャイマズ氏が19時15分頃大学を出るとき、警備員に「校舎内でケーブルが燃えているようなにおいがする。確認してくれ」と伝えた。この連絡を受けて校舎に入った警備員は、国際関係学の教員がいるフロアにあがったとき、そこの一室で机2台と棚にあった紙類が燃えているのを発見した。火が天井へ向かって燃え上がっているのを見た警備員は消火器を吹き付けた。その後、別の警備員と教員らも駆けつけ、消化活動に加わった。
火災警報救助隊センターへは19時37分に通報が来た。ベシクタシュ消防署の消防隊が19時43分に事故現場に到着し、消火活動を始めた。屋根裏で濃くなっていく煙に気が付いた消防士たちは、そこに集中的に放水し始めたが、その時、エレベーターの一部が崩れ落ちた。負傷した消防士に救急医療隊が応急処置を施した。建物が崩れ落ちてくる危険が高まったため、消火活動は外側から行われた。また、災がカバタシュ高等学校とその寮に飛び火しないよう厳戒態勢がとられた。このおかげで火災は広がることなく鎮静化に向かった。

報告書によれば火災は最初に屋根裏のエレベーターのケーブル周辺で発生した。ケーブルが「炭火」状態になって室内に飛び散ったことから、部屋の4か所から同時に出火した。その後、エレベーターの電子機器・機械室の調査から、電子パネルに接続していたケーブルが過熱したことで、ケーブルが溶けて損傷し、発火したことが分かった。

■火元はエレベーター

報告書では、全ての証拠から、火災の火元がエレベーターの機械室とその周辺にあったと結論づけられた。この機械室にあり、屋根の間を通ってエレベーターの電気パネルに通じるケーブル、あるいはその周辺機器のいずれかが、何かしらの原因で電気的に過熱し、ケーブル絶縁体に着火した。そして木製の建物に火が移ったのである。

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( 翻訳者:山本涼子 )
( 記事ID:29342 )