男優クヴァンチが手にした顔
2013年02月24日付 Radikal紙


「蝶の夢」で詩人ムザッフェル・タイイプ・ウスル役を、彼の言葉を使うと、「支持」したクヴァンチ・タトゥルトゥーの今後の写真に修正は必要ない。

ポルトガル人は「30歳までの顔は神様がくれたもの、30歳を過ぎたらそれまでの人生が顔に出る」と言う。つまり、あなたのご両親が結婚25周年に行ったあのおしゃれなレストランでカメラマンを悲しませることはないし、あなたのお姉さんが床屋のコロンのにおいがする義兄とヤシの木やココナッツを背景に「結婚しようとしていること」を信じられないでいるときにとられた写真の中にいる脂ぎった大きな鼻とピンクの帽子に合う頬でにっこり笑う年頃の若者を好きになるかもしれない。それは実は「完全なあなた」ではないのです。

今度の[誕生日]10月27日の朝、「人生が表れた顔」を本当の意味で得ることになるクヴァンチ・タトゥルトゥーは、ベイリキデュズのスーパーで、そうしたピンク色の若者だったが発見される。母親のヌルテン・タトゥルトゥーは財布を脇に挟み、2キロのナスを買うために入ったスーパーから、2キロのナスと有名なお話とともに出てくる。人々はスーパーに入ると洗剤のにおいをかぎ、買うのをやめた500グラムのひき肉を誰も見ていない隙にスリッパコーナーに置き、レモンを買い忘れる…。しかしヌルテン・タトゥルトゥーは、妊娠中に確実に自らを醜くした「4番目(クヴァンチのこと)」を、よく膨らんだオレンジのケーキを褒めるように非常に自慢した。「私がつくったの、どう?」スーパーにスタンドを出していた通信員が「うーん、すてき」と言うと、タトゥルトゥーの人生は変わった。その時までベッドに入って「スリーポイントシュートを鍛えなきゃ」ということしか考えていなかったクヴァンチが、カルヌヤルク(なすの詰め物)を食べたあの夜から数か月後、まずトルコ、そして世界で最高のモデルに選ばれる。20歳でパリに引っ越し、カルバン・クラインで働き始める。パリの地下鉄に吊るされたボクサーの写真の横を新たな仕事の面接に間に合うよう走り過ぎていた。

クヴァンチ・タトゥルトゥーはアダナ出身の5人兄弟。祖父はこの辺りで「お菓子屋シェヴケト」として知られている。父親は何年もマーヴィ・キョシェ・ケーキ屋を営んでいる。おじも少し先のスン・ケーキ屋のカウンターに立っている。クヴァンチのアダナでの日々は配役のクゼイと類似点が多い。放課後、練習が無い時はケーキ屋に行って父親の手伝いをしていた。クヴァンチを見るためだけにダイエットを中断し、[砂糖でなく]少し塩入りのものでも買おうかしら、と見に来た客がいた可能性は高い。父親のエルデムが心臓の手術を受け、医者から数多の薬の名前と「アダナの暑さはあなたの体に良くない」との言葉を聞かされると、一家はイスタンブルに引っ越した。彼は当時について「私たちは店を渡して来た。どれほど悲しかったか言葉に出来ない。アダナは箱のように小さなところだった。イスタンブルに来るととても孤独を感じた」と語っている。その「箱」の問題を名声によって乗り越えたのは大したことではない。未だ、彼がある場所から逃げないために周りにいるべき人の数は最大で10人だ。10人を超えると、「[ドラマ『禁じられた恋』の配役の口癖である]ベフリュル去る」[となる]。最も好きな3つのことのうちの1位に、サン・フランシスコに住んでいるかのように砂浜で走ることを挙げる男を私たちは取り上げているのだ。フードを被ってキングス・オブ・ コンビニエンスを聞きながら海を眺める男…。

クゼイ役のために13キロ、ムザッフェル・タイイプ・ウスル役のために7キロ痩せ、ある種病気の回復期の透明感、あるいは食事をするのを忘れるほど夢を持った若者のような純粋さに達したタトゥルトゥーは、実は食べるのが好きなのだという。ある時一番好きな食べ物を挙げていると、「タルハナ・スープ」が出てきたという。立ちあがって抱きつき、「そちらではクランベリーでも入れるのですか?」と聞いてみたらいいでしょう。

夏休みに劇的に変わった隣のクラスの子のように、ベフリュル役を過去のものとし、まず、髪の毛と顔の傷の後に輝くガラス玉を身に付けた「セキズ」役で、その後「ナイフに拳で応える」暴れ者のクゼイの姿で強い役を演じた時点で、もう彼の道は開けていた。しかし、私はポルトガル人たちが言った通りだと思う。クヴァンチ・ タトゥルトゥーは詩人ムザッフェル・タイイプ・ウスルを、彼の言葉を使うと「支持」した「蝶の夢」で、もはや「人生が表れた顔」を見つけたようだ。骨と肉ではなく、白く薄い磁器でできた人間になったようだ。洗練され、クゼイの熱い男らしさから解き放たれ、美しくなった。セットにボッティチェリの絵から飛び出して来たようだ。

ゾルグンダクの地元のテレビ局が撮影を行っている。クヴァンチにマイクが向けられると、まず監督や俳優仲間に、そして、ラバ、イルカ、蝶、トンボにも感謝の意を述べた。彼の今後の証明写真は修正を必要としない。

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(翻訳者:南澤沙織)
(記事ID:29351)